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セザール賞7部門受賞『禁じられた歌声』公開決定 イスラム過激派に支配された世界遺産の街描く

2015年10月26日 15:51  リアルサウンド

リアルサウンド

(c)2014 Les Films du Worso (c)Dune Vision

 今年6月に開催されたフランス映画祭2015で上映され話題となった『Timbuktu』が、『禁じられた歌声』の邦題で12月26日よりユーロスペースにて公開されることが決定した。


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 西アフリカ・マリにある世界遺産の街ティンブクトゥが舞台となっている本作。イスラム世界でも珍しい女系社会で、音楽やスポーツを愛する民族が暮らす長閑な街が、ある日、イスラム過激派の侵攻により占拠されてしまう。彼らが作り上げた法によって、住民たちは歌や音楽、色のある服装、スポーツ、笑い声さえも禁じられ、恐怖で支配されていく中で、つつましく暮らしてきた少女トヤと家族が、尊厳をもって生きようとする模様を描く。イスラム教徒でアフリカ人のアブデラマン・シサコ監督が、2012年にマリ北部で実際に起こったイスラム過激派による公開処刑事件などの様々な悲劇に触発され、本作の製作に至ったという。


 フランスで観客動員100万人を突破した本作は、フランス映画の最高栄誉・セザール賞7部門を独占受賞し、アカデミー賞外国語映画賞にもノミネートされるなど、世界中で注目されている。(リアルサウンド編集部)