2015年F1第16戦アメリカGPは23日、テキサス州オースティンにあるサーキット・オブ・ジ・アメリカズで開幕し、午前10時から行われたフリー走行1回目はメルセデスAMGのニコ・ロズベルグがトップタイムをマークした。
開催4年目を迎えたオースティンでのアメリカGPは戦前の予報どおり生憎の天候でスタート、早朝のまとまった雨の影響でオープニングのFP1は終始ウエットコンディションのなか行われた。タイヤサプライヤーのピレリは、今回のオースティンにソフトとミディアムという2種類のコンパウンドを持ち込んでいる。
現地時間10時ちょうどにセッションの幕が開けると、最初はザウバーのマーカス・エリクソンを先頭に、多くのマシンがフルウエットタイヤでコースに向かったが、各車はすぐに浅溝のインターミディエイトに履き替えて、そのままタイム計測に移っていった。
開始10分過ぎ、まずはじめにザウバーのエリクソンが最初のタイムを記録すると、15分過ぎにはメルセデスのニコ・ロズベルグが1分55秒台をマークしてトップに浮上。その後もしばらくトップのポジションをキープしたロズベルグは、セッションの折り返しを前に再びトップタイムを更新、ただひとり1分53秒台を記録するなど、難しいコンディションのなか、好調な走り出しを見せた。
一方、今週末に3度目のタイトル獲得が懸かるルイス・ハミルトンは、開始30分過ぎに暫定3番手タイムをマークするも、90分を通した周回数はわずか4周。コースの一部は開始当初からコンディションの回復も早く、後半はドライタイヤへの切り替えも期待されていたが、セッションは終盤になってもウエットコンディションのまま推移。前戦のロシアGPでロズベルグを抜いてランキング2位に浮上したフェラーリのセバスチャン・ベッテルもトータル10周で6番手に終わるなど、多くのドライバーが10周前後で走行を終了。ロズベルグに続く2、3番手にはレッドブルのダニール・クビアトとダニエル・リカルドがつけた。
ただ、フェルナンド・アロンソのマシンに新スペックのパワーユニットを投入してきたマクラーレン・ホンダは、終盤もコースに留まって貴重なデータを収集。従来スペックを走らせるジェンソン・バトン車と比較するようなかたちで、アロンソ18周、バトン20周と走り込み、1分56秒839をマークしたアロンソが9番手に入り、13番手のバトンにコンマ6秒以上のギャップを築いた。
最下位に終わったロータスのパストール・マルドナドは最初のインスタレーションラップでギヤボックスの不調を訴え、わずか1周でセッションを終えることとなった。
なお、セクター2のストレートでは、路面の数カ所にバンプがあり、多くのマシンが一瞬バウンドするのが何度も確認されており、ドライバーたちも不満を訴えている。