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WRC最終戦ラリーGBに、コリン・マクレー仕様のスバル・インプレッサが参戦へ

2015年10月23日 12:01  AUTOSPORT web

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コリン・マクレーのチャンピオン獲得20周年を記念し、WRC最終戦に当時のカラーリングが再現されたスバル・インプレッサWRXが参戦する。
1995年にイギリス人として初めて世界ラリー選手権(WRC)チャンピオンを史上最年少で獲得したコリン・マクレー。その王座獲得20周年を記念して、象徴的なブルーとイエローのカラーリングが施されたグループN仕様のスバル・インプレッサWRXが11月12日~15日に行われる今季最終戦ラリーGBに登場する。

 このインプレッサはスバルUSAが購入していたもの。全米ラリー選手権で7度のチャンピオンを獲得しているデビッド・ヒギンズがステアリングを握りラリーGBに参戦する。

 ヒギンズは「このインプレッサでWRCの舞台に戻ることができて最高だ」とコメント。

「このマシンを見た人々の胸には、様々な感情が湧き出るに違いない。象徴的なカラーリングだからね」

「少し前にコリンが乗ったWRカーを運転する機会があったけれど、マシンを降りる時にこみ上げるものがあったんだ。このマシンにも同じものを感じているよ」

「どれだけコリンが偉大な人物なのか、このマシンをドライブすることで改めて実感することになる。」

「それにイギリスのラリー界にとって、コリンと(コドライバーの)デレック(・リンガー)によるWRCタイトル獲得が、どれだけ重要なことだったかも痛感する。彼らが王者になったあと、若いドライバーがラリーに触れる機会が増えたんだ。僕はその恩恵を受けたひとりだし、今の英国人ドライバーの多くも影響を受けているはずだ」

「でも、それ以上に素晴らしいのは完璧なサウンドとカラーリングが再現されたマシンが現れること。僕の持つテクニックのすべてを駆使して、コリンの姿を再現するつもりだよ」

 コドライバーのクレイグ・ドリューと共にラリーGBに登場するヒギンズは、2008年以降、母国イギリスでのWRCに参戦していないものの、過去5年間は全米ラリー選手権でタイトルを獲得しており、10月16日~17日に行われた今季最終戦ラリー・ミシンガンでも優勝している。

 シーズンを最高の形で締めくくったヒギンスだが、すでに気持ちを切り替え11月のラリーGBに集中し、1995年当時の記憶を振り返っているという。

「1995年当時はRACラリーという名称のイベントだった。ホンダ・シビックで出場してクラス優勝したのを覚えている」とヒギンズ。

「あれから、もう20年も経つなんで信じられないし、コリンがタイトルを獲ったのがあの1回限りだということも信じられないね」

「チェスターでお祝いをした時は、これは今後何度も続く祝杯の1回目だと思っていた」

 ヒギンズはすでに、ほかのR5規定マシンのドライバーを脅かす可能性を見つけていると語った。

「僕たちがどれだけの速さをみせることができるか、R5規定マシンをどれだけ脅かすことができるか楽しみだ」

「長いこと戦っているステージばかりだから、戦略のアイデアは浮かんでいる。初日は僕が住んでいる村を通るから、奇妙な感覚に陥りそうだ」

「それでも、鏡に写る青と黄色のボディを見るのは格別だと思う」

 現在、このマクレーカラーのインプレッサはダベントリーにあるJRMのファクトリーで組み立てとカラーリング作業が進められている。