アメリカGPでレッドブル・レーシングがルノーのアップグレード版パワーユニットを使用しない可能性が高いことが分かった。ダニエル・リカルドは、ペナルティを受けてまで交換する価値はないという見解を示している。
ルノーは今年使用できる12トークンのうち「大部分」を使い(11トークンと広く伝えられている)、パワーユニットをアップグレード、その新仕様をアメリカGPに向けて用意した。しかし、レッドブルは、エンジン交換を行うとグリッド降格のペナルティを受けることになるため、パフォーマンス改善によるメリットと降格によるデメリットを考えあわせた上で決断を下すと述べていた。
英Autosportの情報では今回のアップグレードによるラップタイム向上は0.15秒ほどにとどまるということだ。
「使いたければ使えるけれど、そうなるとペナルティを受けることになる」とリカルドが木曜に語った。
「その価値があるのかどうかを調べる必要がある。僕が最近聞いた話では(向上は)それほど大きくないということだった。(ペナルティを受けてまで)使う価値はないと僕は理解している」
「後方からのスタートになった場合、大きく順位を上げていくことはできないと思う。今の段階では(アップグレード版を)使う可能性は低い」
「今日これから話を聞いて、馬力が大幅に上がるということが分かれば嬉しいけれど、現実的に見て、使う価値はあまりなさそうだ」
一方、トロロッソは残りのレースの中でアップグレード版を投入する予定はないと、カルロス・サインツJr.が発言した。新しいルノーエンジンを使うかと聞かれて、サインツは「ノー」と答えている。
「今シーズンは最後まで従来のスペックを使う。新スペックがもたらす性能を考えると、グリッドペナルティを受けて最後尾からスタートするだけの価値はないと思う」
ルノーは、エンジン交換にはペナルティが伴うため、投入するかどうかはチームとよく相談した上で決めたいと述べている。チームはまだ正式には決断の内容について明らかにしていない。