フェラーリのセバスチャン・ベッテルとキミ・ライコネンはアメリカGPで5基目のエンジンを使用、それによって10グリッド降格のペナルティを受けることになった。
フェラーリは以前から改良したパワーユニットをオースティンで導入する計画だったという。
ベッテルもライコネンもすでに規則で許された範囲内の4基のエンジンを使っているため、今回のエンジン交換でグリッド降格ペナルティを科される。
「今回新しいエンジンを使うので、10グリッド降格のペナルティを受ける。でも元々そういう計画だった」とベッテル。
「別に秘密にしていたわけでもないし、意外な出来事でもない」
「僕らは最強のエンジンが出来上がった段階で、その都度投入していく計画だった」
「エンジン担当者が素晴らしい仕事をしてくれた。だからこれをマイナスと考えるべきじゃない。とてもポジティブなことなんだ」
ベッテルにはまだ数字上、ドライバーズタイトルを獲得する可能性が残っているため、エンジン交換を行うかどうか、チームは難しい判断を迫られた。残り4戦の段階でポイントリーダーのルイス・ハミルトンとベッテルとのポイント差は66点。今回のレースで点差を75点に拡大すればハミルトンのタイトルが決定する。
しかしベッテルは、わずかに残ったタイトル獲得のチャンスを追求するより、来年のためにパワーユニットの開発を進める方が重要であるとの考えを示した。
「今回のレースのことだけを考えればいいニュースではないけれど、プロジェクト全体、シーズン全体を見る必要がある。以前からここでフレッシュエンジンを投入して最後まで走らせるというプランで動いていた」
「毎戦、最大限のパワーで走ることを最優先してきた。そういうプランで進めてきて、ここまでとてもうまくいっている」
「今回打撃を受けるのは確かだけれど、ポジティブな面に目を向ける必要がある。ペナルティのことではなく、大きな進歩を実現できるということを考えるべきだ」