2016年春に全国で公開される映画『僕だけがいない街』の追加キャストが発表された。
『ヤングエース』で連載されている三部けいの同名漫画をもとにした同作は、主人公の藤沼悟が現在と過去を行き来しながら、小学生連続誘拐殺人事件や母の死にまつわる事件の解決に挑む様を描いたミステリー作品。売れない漫画家の悟役を藤原竜也、ヒロイン・愛梨役を有村架純、悟の母・佐知子役を石田ゆり子、悟の小学校の教師・八代学役を及川光博が演じることがこれまでに明らかになっていた。
今回出演が発表されたのは、母子家庭に育ち、母親から虐待を受けている少女・雛月加代役の鈴木梨央、悟の少年時代を演じる中川翼に加え、杉本哲太、林遣都、福士誠治、森カンナの6人。オーディションで選出された中川は、体は小学生だが、心や頭脳は大人になった現在の悟という役どころに挑む。
■鈴木梨央のコメント
初めて台本を読んだとき、ストーリーの展開に目が離せず一気に台本を読みました。加代はむずかしい役ですが、加代の気持ちになって苦しみや悲しみ、希望が表現できたらと思います。
■中川翼のコメント
幼少期の大役に選ばれてとてもうれしかったです。ぼくは原作を読んでこの先どうなるのかとワクワクしました。大人の心を持った幼少期悟役を演じるのはとても難しいと思うけど大人の気持ちになったつもりで一生けん命がんばりたいと思います。
■平川雄一朗監督のコメント
悟役の中川翼くんは、オーディションで会って藤原竜也さんに似ているなというのが第一印象です。加代役の鈴木梨央さんは、『八重の桜』や『WOMAN』などで拝見していて、ひたむきな芝居をする女優さんだという印象から、今回の加代という役が持つ芯の強い子を演じてもらいたいと思いました。二人とも何度か他の子役の子達とリハーサルをやっていきました。梨央ちゃんの芝居は安定していましたが、翼くんは苦労したと思います。何度か涙を流すほどに追い込まれていました。そもそも29歳の大人が10歳の子供になるという想像を超えた役でしたから、かなりハードルは高かったです。ただ、撮影に入る時にはしっかり悟が他の子供たちをリードしていて、藤原竜也になりきる為に私服も似せたりしていて、その成長ぶりには驚かされました。梨央ちゃんに関しても、原作である漫画を日頃研究していたと撮影後に聞いたのですが、漫画の世界から飛び出して来たように雛月加代という役に没頭していて素晴らしかったです。