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フォーミュラE第2期、決勝レースの周回数増加へ。チームは厳しい電力マネジメントに直面

2015年10月21日 13:40  AUTOSPORT web

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フォーミュラE第2期では、レース中の電力レベル増加に加え、周回数も増えるため、電力量のマネジメントが重要となる。
10月24日に開幕するフォーミュラE第2シーズンでは、パワーマネジメントをよりチャレンジングなものにするべく、レース周回数が増やされると英AUTOSPORT.comが報じている。24日(土)に行われる開幕戦北京ePrixの決勝レースは26周で争われるが、昨年の同大会は25周で行われていた。

 フォーミュラE第2期では、決勝レース中に使用できる電力レベルが170kWまで引き上げられているが、マシンに搭載されるウイリアムズ製バッテリーの容量は変わっていないため、より効率的なパワーマネジメントが求められる。

 アンドレッティ・オートスポーツ代表のロジャー・グリフィスは、1、2周の周回数増加でも、戦略に与えるインパクトは大きいと語った。

「大きな影響が出るだろう。周回数が伸びれば、ゴールに辿り着くのがより難しくなるからね」とグリフィス。

「(第2シーズンでは)マシンの出力が上がっているにも関わらず、バッテリー容量は第1シーズンと同じままだ。これはかなりチャレンジングだよ。レース中は常に170kWのパワーで走行したいが、うまくマネジメントしないと電池切れを起こしてしまう」

「電力マネジメントに関しては、我々はすでに厳しい状態に置かれている。周回数が増加すると、さらなる困難に直面することになるだろう」

 第2シーズンに向け、パワートレインを独自に開発していたアンドレッティ・モータースポーツだが、プレシーズンテストでトラブルが頻発。走行を重ねることができなかったため、初年度と同様のパワートレイン、SRT_01EでフォーミュラEに参戦することとなった。

 昨年型のパワートレインを継続使用することに対し、グリフィスはパワーマネジメントに関して大きなアドバンテージはないと考えているものの、独自のパワートレインを利用するライバルチームは、出力と効率性のバランス確保に苦戦すると考えているとコメントした。

 決勝レースを常に170kWの出力で走ることは「かなりチャレンジングだ」とグリフィス。

「150kWに制限されていた開幕初年度でさえ、パワーを蓄えるためにリフト&コーストをしなければならず、常に最高出力で走りきることは不可能だった。それに、常に高出力で走行していると、オーバーヒートする可能性もあったんだ」