今週末に開催されるスーパー耐久第6戦、最終戦となる鈴鹿に脇阪寿一が埼玉トヨペットGreen Braveから参戦することになった。しかも、チームメイトは脇阪薫一。そう、脇阪兄弟が同一チームで戦うことになったのだ。さらには、クルマは新車両となるトヨタ・マークXと、ドライバー、クルマともに話題性がとにかく高いチームが初参戦する。
「弟と同じクルマでレースに参戦するのはかなり久しぶりの事なので、ある意味楽しみなところもありますが、まずはこの最終戦に間に合うようにクルマを作ってくれた埼玉トヨペットさんの思いを胸に、デビューレースをしっかり完走しその思いに応えることが出来るようベストを尽くします」と、寿一が話すように、今回のプロジェクトは埼玉トヨペットの主導で動き始めた。
今シーズン、スーパー耐久のST-4に参戦している埼玉トヨペットGreen Braveのトヨタ86は現在ランキングトップでクラスチャンピオンの最有力候補だが、そのタイトル決定がかかる最終戦の鈴鹿にST-3クラスにマークXを持ち込み、ダブルエントリー。来年に向けた新たな挑戦として2台参戦の可能性をトライするのだという。この心意気に寿一と薫一の脇阪兄弟が応える形で、参戦が決まった。
寿一が「この度スーパー耐久第6戦鈴鹿に埼玉トヨペットさんから参戦する事になりました。車両はマークXで、パートナーは弟である薫一選手、ST-3クラスへのエントリーとなります。トヨペット店の販売メイン車種として位置づけられているマークXがモータースポーツに参戦する事をきっかけとして、今まで以上に幅広い層へ訴求して行きたいという熱い思いにも力になれればと思っています。もちろん出るからには勝ちに行きますので、ご声援の程、宜しくお願い致します」とアピールすれば、弟の薫一も今週末への意気込みを語る。
「久々に兄と組む事を単純に楽しみにしています。ここ数年、レースだけでなくレース以外の部分に関してのマネージメントも別々で、お互いがそれぞれに活動してましたが、日頃からお世話になっている方々のご配慮で再び楽しみな環境をご用意して頂きました。兄との鈴鹿での経験は印象深い事が多いので、チームの期待にもしっかり応えつつ、週末の鈴鹿を盛り上げたいと思います。ご声援、宜しくお願い致します」
寿一が話すように、マークXは全国トヨペット店で販売される、トヨペット店の主力車種。埼玉トヨペットの岩田勝俊氏(チーム代表)が「マークXは全国のトヨペット店で専売している正にトヨペット店チャンネルのシンボル車種であります。マークXがレースに出場することにより、多くの人がモータースポーツに興味や関心を持ってもらうきっかけになればと考えています」と話すように、マークXがスーパー耐久のレースで戦うことによって、全国のトヨタユーザーにモータースポーツをより身近に感じてもらいたいという意図がある。
クルマ好きなら知らないものはいないマークX、そして脇阪寿一に薫一の兄弟が加わって、とにかく楽しみなチームが誕生した。トヨタユーザーだけでなく話題性と注目度が高いだけに、今週末のスーパー耐久では初戦ながら、負けるわけにはいかない。