映画『ライチ☆光クラブ』の新ビジュアルが公開された。
公開されたのは、少年たちが作り上げた「甘美なる機械」と呼ばれる「ライチ」を捉えたビジュアル。ライチと恋に落ちる少女・カノン役の中条あやみも写し出されている。また、思考する能力を持つライチの声をアニメ『銀魂』『ジョジョの奇妙な冒険』などで知られる杉田智和が担当することもあわせて明らかになった。
ライチのデザインと造形を担当したのは特殊メイク・造形アーティストの百武朋。舞台版の『ライチ☆光クラブ』では俳優がライチ役を演じていたが、映画版では実際に作られた造形物を動かして撮影する。
2016年2月13日から東京・新宿バルト9ほかで公開される『ライチ☆光クラブ』は、劇団「東京グランギニョル」による舞台『ライチ光クラブ』をもとにした古屋兎丸の同名漫画が原作。廃工場の秘密基地「光クラブ」に集う少年たちの愛憎や、ライチとカノンの恋などが描かれる。キャストには少年・タミヤ役の野村周平をはじめ、光クラブを独裁的に支配するゼラ役の古川雄輝、ゼラに服従する美少年・ジャイボ役の間宮祥太朗らが名を連ねている。
■杉田智和のコメント
役に命を吹き込む事が本当に人へと近付いていく感覚がしました。作品に関われて嬉しいです。
■百武朋のコメント
恐らく歴史に残るであろう作品に参加出来て光栄です!それもライチを作れるなんて!
■中条あやみのコメント
(完成した映画をみて)演じているときには、ライチは語りかけてくれませんでしたが、私が演じたカノンとライチが会話をしていて、うれしかったです。
杉田さんが声をふきこまれたライチとカノンの物語は、優しくて切なかったです。
■古屋兎丸のコメント
天才造形家、百武朋さんは映画化が決まる前からライチを作りたいと立候補してくださっていて、今回の企画がスタートしてからは情熱を込めて製作に打ち込んでくれました。こんなにも機械の冷たさと人間味を併せ持つライチは彼じゃなければ作れなかったと思います。声優の杉田さんは機械であるライチの微妙な心の変化を見事に演じておられます。この変化が物語の鍵になるのでお楽しみに!
■内藤瑛亮監督のコメント
少年たちの声が悲痛さを増していくのに対し、ライチの機械的な冷たい声は人間的な温かみを帯びていきます。 「もう少し人間的に」「もう少し機械的に」と微妙なニュアンスをお願いしましたが、杉田さんは完璧に応えてくれました。ライチに宿った感情を繊細に演じてくれた杉田さんが、物語の寓話性を豊かにしてくれたと感じています。 穏やかな物腰の方でしたが、アニメ畑と実写畑の人間が交流して作品をつくっていく価値を強く語っていたのが印象的でした。声優さんとの仕事は初めてで、凄く刺激を受けました。
百武さんとは自主映画を撮っていたころにお会いして、こうして商業映画でもご一緒できるようになって嬉しいです。
特撮映画が好きという単純な理由もありましたが、今回、造形物をスーツアクターさんが演じるという撮影が最良の選択だと考えました。ライチは少年たちの願望を具現化した存在であり、可愛いらしい一面をもちながら、恐怖の対象であり、愛憎の対象です。そういった様々な要素を百武さんは絶妙なバランスで表現してくれました。映画独自の仕掛けも用意してあるので、原作ファンも楽しみしていて欲しいです。