イタリアで開催された世界ラリークロス選手権第12戦。18日に行われたファイナルステージは、アンドレアス・バッケルド(フォード・フィエスタST)が制し今季初勝利を挙げた。またこのレースでランキング2位のフォード・オルスベルグMSEに62ポイント差を付けたチーム・プジョー・ハンセンがチームチャンピオンに輝いている。
ジジ・ガリがキア・リオで、ジャンニ・モルビデリがアウディS3でスポット参戦した第12戦イタリア。ガリはプラクティスのトラブルで走行できずに終わり、モルビデリも予選で敗退している。
予選でトップだったヨハン・クリストファーソン(フォルクスワーゲン・ポロ)は、セミファイナル1でもペター・ソルベルグ(シトロエンDS3)を抑えトップとなり、ソルベルグ、ティムル・ティマジャノフ(フォード・フィエスタ)がファイナルステージへ進出。
一方、セミファイナル2では波乱が。チャンピオン争いでソルベルグを追いかけるティミー・ハンセン(プジョー208)は予選2番手でセミファイナルに挑んだが、スタートで出遅れ4番手のアントン・マルクランド(アウディS1)に並ばれる。行き場をなくしたハンセンは1コーナー内側のウォールに接触しリタイア。チャンピオン争いに大きく響くセミファイナル敗退となった。セミ・ファイナル2はバッケルドが勝利し、マルクランド、マンフレッド・ストール(フォード・フィエスタ)の3人がファイナルステージへ。
迎えたファイナルステージ。バッケルドはスタートでクリストファーソンの前に立ちレースをリードする。3番手を走行するマルクランドはスピンを喫し後退。ソルベルグは1周目にジョーカーポイントをクリアし後半の追い上げを狙う。
リードを築いたバッケルドはファイナルラップでジョーカーをクリアしトップをキープ。そのままチェッカーフラッグを受けた。2位はクリストファーソン、3位にはソルベルグが入りチャンピオン争いで26ポイント差とハンセンに大きなリードを築き最終戦に挑むことになった。
優勝を果たしたバッケルドは、「先週イギリス国内でのラリークロスで勝利し、今日はイタリアで勝つことができた。表彰台に入れることに少し慣れてきたよ。雨が今日のコンディションをハードにしていたけど、プッシュし続けることができた」
「夏から不幸な結果が多かったが、チームは諦めず、一生懸命仕事をしてくれた。すべてのファンにありがとうと伝えたいし、フォード・オルスベルグMSEのスタッフたちにとても感謝している。彼らがいなかったらこの勝利はなかったよ」と語っている。