ルイス・ハミルトンはF1のために、来季フェラーリがメルセデスの牙城を脅かすことを望んでいる、と語った。
メルセデスは2014年に全19戦のうち、実に16戦で勝利を挙げてドライバーズとコンストラクターズの両タイトルを制覇。今季ここまでチームは15戦12勝、ロシアGPで早々にコンストラクターズタイトルを決めた。ハミルトンも自身3度目の戴冠まで、あと一歩と迫っている。
フェラーリは今季から加入したセバスチャン・ベッテルが3勝を挙げ、現時点でドライバーズランキング2位の座をメルセデスのニコ・ロズベルグから奪っている。
ハミルトンは2016年、最も強敵になるのはベッテルではないかと言う。
「セバスチャンは、いつだって手強いライバルのひとりだ。もちろんチームメイトのニコだって、もっと強敵になるだろう。でも、とにかく僕はフェラーリを相手に戦いたいし、それがF1にとっても良いことだと思う」
メルセデス・モータースポーツを率いるトト・ウォルフも、フェラーリとのライバル関係がF1のためになることは認識している。
現在ベッテルとハミルトンは、ともに通算勝利数42で並んでいる。タイトル獲得回数はベッテルが4回とリードしているが、現在2回のハミルトンが追いつくチャンスは十分にある。
「彼らは偉大なライバルになるかもしれない」とウォルフは認める。「そして、ルイスはチーム内の戦いにも勝たなければならない。これは、とても良い状況だ」。
今季フェラーリが躍進しているとは言え、いまだメルセデスの覇権を脅かすほどではない。ハミルトンやウォルフの言葉は王者の余裕なのか、それとも慢心なのか。