黒川博行の小説『破門』が映画化。2017年に全国で公開される。
2014年に『第151回直木三十五賞』を受賞した『破門』。ヤクザの桑原保彦と口が達者な建設コンサルタントの二宮啓之の2人を主人公にした「疫病神シリーズ」の作品で、今年1月には北村一輝と濱田岳が主演を務めたドラマ版が放送された。映画製作のための出資金を持ち逃げされた桑原と二宮が、資金を取り戻すために暴力団の構成員を病院送りにしたことをきっかけに、組同士のトラブルに巻き込まれるというあらすじだ。
強面のヤクザ・桑原を演じるのは佐々木蔵之介。建設現場での暴力団対策の仕事を主な収入源にしている二宮役を横山裕(関ジャニ∞)が演じる。メガホンを取るのは、映画『毎日かあさん』『マエストロ!』などの小林聖太郎。小林は、黒川の小説を映像化したドラマ『煙霞 -Gold Rush-』でも監督を務めている。撮影は10月下旬にクランクインし、東京、大阪、マカオなどで行われる予定だ。
■佐々木蔵之介のコメント
狂犬のようで、それでいて喋りはおもろく、でもやっぱり強面な、とてもチャーミングな主人公にゾッコンです!最高に痛快でカッコイイ原作を得て、監督や横山さんと、この作品に身を置けると思うと血が騒ぎます。
■横山裕のコメント
原作の圧倒的な世界観に魅了され、「ぜひ参加したい!」とすぐに思いました。
バイオレンスの要素がありつつも、二人の軽妙なやり取りが基盤になっていますので、佐々木蔵之介さんとボケとツッコミのような関西の「ノリ」も出していけたらと思っています。小林監督にどう料理していただけるか、撮影が楽しみで仕方ありません!
■小林聖太郎監督のコメント
不思議な縁と申しましょうか、計画したわけではないのですが、今年は黒川作品の映像化に続けて関わることになりました。アメリカ村からマカオのカジノまで、狂犬ヤクザとぐうたら貧乏の凸凹コンビが繰り広げる珍道中。肩肘張らずに楽しんでいただければ嬉しく思います。
■黒川博行のコメント
いやぁ、わくわくします。小説と映像が異質のエンターテインメントであると知りつつ、そこをどう具現化して見せてくれるか愉しみでなりません。
俳優陣も実力派ぞろいで文句なし。佐々木さんと横山さんが疫病神コンビをどんなふうに演じてくれるのでしょう。原作者として、とてもうれしく思います。
小林監督の本領発揮。一級のロードムービーになることはまちがいありません。