ホッケンハイムで開催されたドイツ・ツーリングカー選手権(DTM)最終ラウンド。18日は最終戦となる第18戦が行われ、ジェイミー・グリーン(アウディRS5 DTM)が第4戦以来となる今季4勝目を挙げた。
前日に行われた第17戦でパスカル・ウェーレイン(メルセデスAMG C63 DTM)がチャンピオンを決定し迎えた最終戦。開幕から4戦3勝という好ダッシュを決めたグリーンが中盤の失速を覆す復活の走りをホッケンハイムで披露する。
予選でポールポジションを獲得したのはゲイリー・パフェット(メルセデスAMG C63 DTM)。グリーンが0.038秒差の僅差で2番手。マティアス・エクストローム(アウディRS5 DTM)が3番手に付ける。前日にチャンピオンを決め、この日誕生日を迎えたウェーレインは17番手から最終戦の決勝レースに挑む。
60分+1周に加え1度のタイヤ交換が義務付けられる日曜のレースフォーマット。パフェットは好スタートを決めトップをキープ。2番手のグリーンも出足が鈍ったがポジションをキープしパフェットを追い、マキシム・マルティン(BMW M4 DTM)がロケットスタートを見せ2台を抜いて3番手に浮上する。
4周目にグリーンはパフェットを捕えるとヘアピンでオーバーテイクしトップに立つ。3番手争いも白熱しテイル・トゥ・ノーズで迫っていたエクストロームが5周目のヘアピンでマルティンを攻略し、3番手を奪い返す。さらにエクストロームはペースの上がらないパフェットを7周目にオーバーテイクし、逃げるグリーンを追い始める。
11周目にエイドリアン・タンベイ(アウディRS5 DTM)にも交わされたパフェットは、その周の終わりにピットインをするもタイヤ交換が遅れさらにポジションを失うこととなる。
トップを快走するグリーンは14周目終わりでタイヤ交換。エクストロームは翌周にピットインするもグリーンとの差を詰めることはできない。
3番手を争うタンベイは、ピットインを遅らせていたクリスチャン・ビエトリス(アウディRS5 DTM)とミゲル・モリーナ(アウディRS5 DTM)のクラッシュに巻き込まれ16周目にリタイアとなった。モリーナもこのクラッシュでドライブスルーペナルティで後退。13番手スタートだったエドアルド・モルタラ(アウディRS5 DTM)は上位陣がピットインする中、21周目終わりまでピットインを遅らせ5番手までジャンプアップすることに成功する。
グリーン、エクストローム、ポール・ディ・レスタ(アウディRS5 DTM)、ティモ・シャイダー(アウディRS5 DTM)、モルタラの順でレースは後半戦へ。5番手のモルタラは25周目にシャイダーを、27周目にディ・レスタを攻略し3番手に浮上。
トップを走行するグリーンは最後までリードを守り、第4戦以来となる今季4勝目を挙げ2015年シーズンを有終の美で飾った。2位にエクストローム、3位にモルタラが入りアウディが最終戦で表彰台を独占した。
最終ラウンドのホッケンハイムで43ポイントを重ねたグリーンは、エクストローム、モルタラも抜きシリーズ2位を獲得している。