トップへ

スーパーフォーミュラ第6戦:ロッテラー独走で今季2勝目。石浦は5位も選手権首位を維持

2015年10月18日 18:20  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

15周目の1コーナーで中嶋一貴から首位を奪ったアンドレ・ロッテラー
全日本選手権スーパーフォーミュラ第6戦SUGOは18日、68周の決勝レースが行われ、アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM’S)がポール・トゥ・ウインで今季2勝目を挙げた。

 予選日の朝から終始天候に恵まれた今回のSUGO戦。決勝レースも晴天のもと、14時30分よりはじまった。スタートでは、予選2番手の中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM’S)が絶好のスタートを決めてホールショット。2番手にはポールシッターのロッテラーが続き、3番手には山本尚貴(TEAM無限)が浮上。石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)、野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、小林可夢偉(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)、ジョアオ-パオロ・デ・オリベイラ(LENOVO TEAM IMPUL)というポジションとなる。

 首位争いでは、ロッテラーが一貴の1秒前後の差で続いていたが、15周目の1コーナーで、オーバーテイクを使って首位を奪取。ロッテラーはその後も好ペースを維持し、徐々に後続を引き離していった。

 戦略面では、6周目にはジェームス・ロシター(KONDO RACING)がピットインするなど、作戦が分かれることになる。上位勢では、10周目を終えたところで6番手の可夢偉がピットへ。タイヤ無交換でコースへと復帰する。

 その後、4番手を走っていた石浦が26周を終えたところでピットイン。給油のみの作業で、わずかな差で可夢偉に先行する。翌周には山本が給油のみの作業を行い、7.3秒と驚異的なストップ時間でコースへと復帰。これにより山本は石浦の前方に出ることに成功した。さらに、その翌週の28周目には2番手の一貴がピットへ向かってリヤ2輪交換を実施。ただ、給油リグの挿入でやや時間をロスした様子で11秒9のストップ時間となり、山本の先行を許す。これにより、ピットストップを行ったマシンの上位勢は、7番手の山本、一貴、石浦、可夢偉と並び、可夢偉の1周前にピットへと向かっていた平川亮(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)が続いていった。

 前方では、ロッテラーが独走状態で首位につけ、野尻、オリベイラと続く形に。未ピット勢はフューエルエフェクトによりラップタイムも向上していく中、3番手のオリベイラと7番手の山本との差は一時25秒ほどまで広がり、各車のピットストップ後にどのような順位となるかが焦点となった。

 その上位勢が動いたのはレースも終盤を迎えてから。ロッテラーと野尻は53周を終えたところでピットへ。ロッテラーは実質の首位をキープしたたままコースへ復帰した一方、野尻と山本はピットロード出口で交錯。直前のラップで自己ベストタイムをマークしてきた山本が、2コーナーの立ち上がりで姿勢を乱しながらも野尻の前方に出た。

 一方、オリベイラは54周目を終えたところでピットへ向かうが、給油後の再スタートでエンジンストールを喫して大幅にタイムロス。大きく順位を落とすことになってしまう。

 これにより、ロッテラーが見た目の上でも首位に復帰。最後までピットを引っ張った中山が58周目にピットへ向かってからは、2番手に山本、3番手に野尻と続き、一貴、石浦と並ぶ形に。やや離れて可夢偉、そして平川のチームメイトバトル対決も勃発し、オリベイラはその後方の8番手につける形となった。

 首位のロッテラーは、最後までペースを緩めず、最後は23秒引き離してポール・トゥ・ウイン。開幕戦に続く今季2勝目を挙げた。山本は給油時間が短かったためガス欠も懸念されたが、最後までポジションを守り切って2位に。チャンピオンを獲得した13年の最終戦以来となる表彰台獲得。3位には今季2度目の表彰台獲得となる野尻が入り、ホンダ陣営が2~3位に並んだ。4位と5位には、チャンピオンシップを争う一貴と石浦が続いている。

 一方、最終周まで6位を争っていた可夢偉と平川だが、平川はガス欠とみられる症状でペースダウン。可夢偉が6位を守った一方、7位にはオリベイラが浮上し、平川は8位となった。

 この結果、ランキングでは石浦が45ポイントで首位をキープ。一貴はわずかに点差を縮めて39ポイントにつけた。また、31ポイントと同点でロッテラーとオリベイラが続いている。