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嵐、宮城コンサートから『JAPONISM』へと続く“お祭り感”が示すもの 彼らが伝えようとするメッセージとは?

2015年10月17日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

(C)タナカケンイチ

 嵐が10月21日にリリースするニューアルバム『JAPONISM』発売を目前に、9月19日から23日まで行われたコンサート『ARASHI BLAST in Miyagi』公演の様子が次々と各メディアで報じられ、アルバムリリースの“お祭り”ムードを盛り上げている。


 今回の『ARASHI BLAST in Miyagi』は、コンサートの演出に“お祭り”的な要素が多数盛り込まれた公演で、地元の高校生との合唱コラボ企画(参考:嵐が国民的アイドルとして果たす役割とは 宮城コンサートでの学生コラボドキュメンタリーから考察)や、盆踊り調のアレンジが加えられた「ハダシの未来」、伝統的な“すずめ踊り”を取り入れた「CARNIVAL NIGHT part2」、会場全体がおなじみの振り付けで盛り上がる「GUTS!」を「宮城×嵐祭りメドレー」として披露するなど、日本のお祭りのエッセンスを加えながら、東北地方を「元気にしたい」「盛り上げたい」というメンバーの思いが反映されたステージが繰り広げられた。舞台上の演出以外にも“復興応援市場”と名付けられた飲食、物産品の販売ブースが設けられ、イベント全体を通してお祭り感を楽しめるような取り組みが行われていた。


 『anan』(10月14日発売)には、19日公演のセットリストが掲載されており、それらのお祭り感を盛り上げるアップテンポの楽曲や、多くの人を勇気づける前向きなメッセージのこめられた歌詞の曲が多いことがわかる。また、それと同時に、嵐の楽曲においては人を元気づける曲調や歌詞のものがそもそも多いということに改めて気づかされる。各メンバーの親しみやすいキャラクターはもちろん、そのような楽曲から醸し出される前向きで元気なパワーが人々の心を癒し、嵐というグループを圧倒的な人気へと導いたのだろう。


 ニューアルバム『JAPONISM』は、布袋寅泰の超絶ギターテクニックと和楽器の演奏が嵐のダンスパフォーマンスを盛り上げるリード曲「心の空」や、少年隊のデビュー作『仮面舞踏会』のカップリング曲で、“お祭りソング”としてジャニーズグループの間で代々歌い継がれている「日本よいとこ摩訶不思議」が「よいとこ盤」に収録されるなど、『ARASHI BLAST in Miyagi』からのお祭り感が引き続き反映された作品だ。おそらく、その他の楽曲も嵐の持ち味である前向きなパワーを感じさせてくれるような歌詞が多くなるのではないかと推測する。


 今回の宮城でのコンサートがそうであったように、『JAPONISM』が日本全体を元気に、そして嵐というグループの魅力を改めて感じさせてくれる作品となることは間違いないだろう。(竹上尋子)