フェラーリF1チームは、次戦アメリカGPでアップデードしたパワーユニットの導入を検討しているが、セバスチャン・ベッテルへの投入には慎重な姿勢でいる。
現在、4つの開発トークンを残しているフェラーリは、今季残りの4レースで試験的に最後のトークンを使用することを検討しているが、前戦ロシアGPでベッテルがドライバーズ選手権2位に浮上し、数字上もまだタイトル獲得の可能性を残していることが状況を複雑にしているという。
すでにベッテルとキミ・ライコネンは、4基目のユニットを使用しているため、モンツァに続くアップデートは必然的にペナルティの対象となってしまう。
チーム代表のマウリツィオ・アリバベーネは、オースティンでのアップグレード版の導入を計画しているかどうかを問われると、次のように答えている。
「それについては考えている。オースティンで皆さんにお知らせするつもりだ」
「もちろん、セブが選手権2位になった今は、状況も少し変わっている」
「しかし、どのような決定を下すにしても、一度自分たちの手持ちを確認し、計算しなければならない」
ベッテルは現在、ドライバーズ選手権首位のルイス・ハミルトンに続く2位につけているが、その差は66ポイントと大きく、次のオースティンでハミルトンがベッテルより9ポイント以上、ロズベルグよりも2ポイント以上多く獲得すると、ハミルトン3度目のワールドチャンピオンが決まってしまう。
フェラーリは、すでにタイトル争いから脱落しているライコネンだけにアップデートしたパワーユニットを投入する可能性もある。