NASCARは、アメリカ・ストックカーの最高峰であるNASCARスプリントカップのレース改善を狙い、来季のマシンは低ダウンフォースパッケージを採用するようだ。
つまらないレースが続かないように今季も夏の間にさまざまなルール調整を施してきたNASCAR。来季は、今季のケンタッキー戦やダーリントン戦で試した低ダウンフォース構成を「基本パッケージ」とし3.5インチのスポイラーを使用するなどいくつかのパーツに制限を付けることを決定した。
NASCARのエグゼクティブバイスプレジデントで開発責任者も務めるスティーブ・オドネルは、「NASCARは、チームやドライバー、マニュファクチャラー、グッドイヤーと共に可能な限り最高のレースをファンに提供するルールパッケージの開発を精力的に取り組んできた」
「同様のパッケージで行ったケンタッキーとダーリントンの成功は、2016年のルール開発を進めるうえで貴重なレースとなった。今、チームが準備する時間は十分にあり、データの強力なベースラインもある。我々はレースがより良くなることを期待している」とコメント。
ギア比やグッドイヤータイヤのコンパウンドはサーキットのタイプによって調整される予定だ。
NASCARは、ハイスピードトラックでの高ドラッグ下でテストをしていたが、オドネルはこの低ダウンフォースセットアップがどこでも十分に使用でき、チームはコースに合わせてさまざまなパッケージを完成させる費用をかけなくて済むと考えている。
「我々がチームを管理していく費用もある。最終的には最高のレースをするために何を考えるかだ。低ダウンフォースパッケージがどうなるか見続けないとね。初めに我々が考えていたのはミシガンでのポテンシャルスピードだった。しかし、今使用しているタイヤ構成とマッチすると考えているし、スーパースピードウェイ以外のすべてのトラックでも低ダウンフォースパッケージを展開する方針については本当にいいと感じている」
今季のチェイスからルールの変更を行うこともできたが2016年まで待つことにしたとオドネルは語る。
「低ダウンフォースを展開するタイミングについては議論があった。しかし最後の10レースに向けて多くのテストが行われており、多くの投資が行われている。業界の中で話を聞き、2015年は現行のままでいくことを決めたんだ」
「すべてのドライバーたちが了解はしていないが、オーナーと多くのマニュファクチャラーとは合意にいたっている」