トップへ

来季F1にエキゾーストブローイング復活はあるのか。技術規則変更で議論

2015年10月15日 09:40  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

2015年ロシアGP ロマン・グロージャン(ロータス)
2016年にF1マシンのエキゾーストシステムが変更されることで、エキゾーストブロウン効果を狙うことが可能になるかもしれないとの推測がなされている。

 F1マシンのサウンド向上を目指す動きのなかで、FIAは来年はすべてのマシンは2本あるいは3本のエキゾーストを備えなければならないという新規則を発表した。

 来年はターボのタービンのテールパイプひとつとウェイストゲート用の小さなテールパイプひとつかふたつをマシンに備えなければならない。エキゾーストテールパイプが分かれることによって、エキゾーストサウンドも分かれ、これまでよりも大きな音になる、もしくはいい音が聞こえるようになるものと予想されている。

 エキゾーストシステム変更によってエキゾーストブローイングが復活するのではないかとの推測も持ち上がっている。排気をディフューザーなどに吹き付けることでダウンフォースを向上させるという手段は現在規則により利用できなくなっている。

 来季規則変更においても、追加のテールパイプ出口の位置が現在のテールパイプ出口と同じエリアに定められているため、エキゾーストブローイングの活用は難しいと考えられる。

 しかしF1公式サイトはエキゾーストブローイング復活の可能性を論じ、Motorsport.comは各チームはなんとかして新エキゾーストを空力的に利用する方法を見つけようとするとの考えを示している。

 一方で英autosport.comはそれはほぼ不可能ではないかと論じている。
 テールパイプ出口の位置が定められていることに加え、ウェイストゲートテールパイプからの排気は散発的に起こることが、その理由として挙げられている。そのためブローイングのタイミングは走行中の空力的要求を必ずしも満たすことができず、効率的ではないとの考えだ。排気はモンキーシートウイングレットに影響するにとどまり、以前活用されたエキゾーストブロウンディフューザーに比べるとほんのわずかな効果しか得られないと、英autosport.comは推測している。