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19歳の監督が描く基地問題と若者の葛藤、キャストにCoccoら

2015年10月14日 12:00  CINRA.NET

CINRA.NET

『人魚にあえる日。』 ©映画『人魚に会える日。』
仲村颯悟監督の新作映画『人魚にあえる日。』が、2016年2月21日から沖縄・桜坂劇場ほか全国で順次公開される。

沖縄に生まれ、現在は慶應義塾大学に在学している19歳の仲村監督。小学生の頃から映像制作を行い、13歳だった2010年に『やぎの冒険』で長編監督デビューを果たした。『人魚にあえる日。』は、14歳の頃に書き上げていたという脚本をもとにした作品で、普天間基地移設に伴う辺野古埋め立て問題が背景になっている。物語は、人魚伝説のモデルになった生き物・ジュゴンをモチーフに、「大人がつくる基地問題」に揺れる若者たちの葛藤が描かれる。

キャストには沖縄出身のCoccoをはじめ、沖縄を中心に活動しているタレントやアーティストが参加。また同作は、基地問題に触れていることからスポンサー探しに苦戦したが、10月5日からスタートしたクラウドファンディングプロジェクトでは開始2日目で80万円を超える資金を獲得した。宣伝活動は沖縄出身の大学生たちだけで行っており、資金の募集は2月2日まで受付中だ。

■Coccoのコメント
身に覚えのある戦いだと、
そう想った。
沖縄に生まれた者として
沖縄に恋し焦がれ
そして憎んで、それでも
ありったけの声を上げていた頃。
あれからもう20年が経つというのに
私はその戦いを終らせることができず、
挙げ句、あの頃生まれた子供たちが
また同じ問題と戦っているのを
こうして目撃している有様だ。
「これから生まれ来る子供たちが
また同じ戦いの目撃者に
なってしまわないように」
懐かしい涙の味にも似た若い力で
一生懸命に製作された
このファンタジー映画を観ながら
そう願わずにはいられなかった。