スウェーデン発の自動車メーカーであるボルボが、2016年からFIA 世界ツーリングカー選手権(WTCC)にワークス参戦することを正式に発表した。
複数年の契約でWTCCへの参戦を表明したボルボは、長らく同社のパフォーマンスブランドとしてモータースポーツ活動を担ってきたポールスター・レーシングが走らせる2台のS60で2016年にデビューを果たす。
ボルボS60 ポールスターTC1の開発に2年をかけた彼らの参戦発表は、ボルボがヨーロッパのツーリングカー選手権で成功を収めてからちょうど30年という節目の日に行われた。
「今日は、ボルボがツーリングカーレースでヨーロッパのチャンピオンシップをホームに持ち帰ってから30年という日だ」と、ポールスターのCEOネイル・モレールは語っている。
「我々は新たなチャレンジを必要とし、それが2016年にFIA 世界ツーリングカー選手権に打って出ることだった」
かつてボルボは、“フライング・ブリック(空飛ぶレンガ)”と呼ばれたボルボ240ターボでヨーロッパのツーリングカーレースを席巻した。
ポールスターは、来年2台のエントリーを予定しているが、将来的にはタイトル獲得と共に活動の拡大も望んでいる。
ドライバーラインナップはまだ決まっていないが、スカンジナビアン・ツーリングカー選手権のチャンピオン、テッド・ビョークとロバート・ダールグレン、フレドリック・エクブロムが開発に携わっており、火曜日にはマントープ・パーク・サーキットで行われたテストにも参加している。
ボルボは、2011年にポールスターと共に参戦する以前の2007年から10年にかけて、ダールグレンを擁して散発的にスポット参戦を行っており、2013年にもWTCCへの復帰を評価するために一戦限りで出場している。
同社は、2016年を学習期間にあて、2017年には表彰台を獲得、タイトル争いにも加わりたいとしている。