トップへ

高須克弥「乳がん患者が回復後に豊胸手術を行うケースも」

2015年10月09日 22:40  週刊女性PRIME

週刊女性PRIME

写真
アンジェリーナ・ジョリーが予防のために乳房を摘出した記憶が新しい間に、北斗晶が乳がんで右胸を全摘出。今や “12人にひとりが乳がん”という現実について、高須克弥院長に聞きました。 ――北斗晶さんは検査を毎年受けていたにも関わらず、乳がんと告知されました。 高須「乳がんは唯一自分で発見できるがんだから、早く見つけることが肝心。でも、彼女の場合は、見つけにくい乳頭の裏にがんがあったということ。それと進行が速かったのかな。全摘出して、5年後の生存率は50%だとか。そこまで赤裸裸に告白した女性芸能人はめずらしいと思うけど、本当に立派だね。彼女がきっかけとなって、乳がん検診を受ける人が増えるんじゃないかな」 ――本当に考えさせられました。しかも、女性がバストを失うことは、年齢問わず精神的に大きなダメージを負う気がします。 高須「そうなの。以前はがんの再発や転移の問題から乳房を全摘出していたけど、今は乳房再建を見越しての手術をするのが主流。患者さんの希望を考慮する、もっとも美容手術に近い部分なんだよね。例え乳房を全部切除してしまっても、自分のお腹や背中にある皮膚の一部や脂肪、筋肉を移植して乳房を保険で再建手術ができる。きっとこれからは、この手術が多くなると思うよ」 ——美容手術に近いとおっしゃいますが、乳がんによる乳房再建を希望する人から見たら、美容面でバストを手術するなんてもってのほかですよね? 「生死に関わるケースを除けば、気持ち的には比べられないよ。胸が小さいことが苦痛で、自殺しちゃう人だっているんだから。どっちにしても、本人にとっては切実な問題。胸のせいで人と仲良くできないとか、コンプレックスから鬱病になってしまったとか、女性は乳房へ特別な愛着があるから。もちろん男性も、かな」 ――北斗さんが夫に言った、「大丈夫だよ、パパ。いつか今よりデッカいロケットおっぱいを作ってやるから」というセリフからも乳房への愛を感じました。 高須「大きな乳房への憧憬は、どうあっても存在する。さっきも言ったけど、これからは豊胸手術がもっと増える世の中になると思う。切実な問題も含め、美容外科の範疇でもね。ますます目立つのは、美容整形の豊胸手術。お金と暇さえあればバストを大きくしたいと嘆いている人、周りにいない?」 ――います、います。独身既婚問わず。 高須「今の時代、おっぱいを大きくするブームは、芸能人よりも特に一般人に起こっているみたいだね。これからの日本は、TPPの問題も含めて、豊胸美容は海外のようになっていくと思う。ものすごく贅沢の限りを尽くす豊胸手術と、ものすごく安い豊胸手術と。二極化を辿りながら、画期的なもの」 ――『週刊女性』(10/6発売号)で、私自身もヒアルロン酸のバストアップ体験をしましたが、その施術も画期的ですよね。 「“バストにヒアルロン酸を入れる豊胸術を導入したら、絶対に日本でウケると思うよ”って最初に僕が美容外科協会に提案したの。ヒアルロン酸は体内に吸収されていずれ無くなるけど、本格的に大きくするのは怖いっていう人、たくさんいるもんね。でも、いずれは、自分の脂肪組織を増殖培養して豊胸する未来的な手術が、可能になる時代が来ると思う」 ――そうなると、豊胸がもっと身近なことになりそうですが、豊胸手術と乳がんの罹患率ってどこか関係はありますか? 高須「それはまったくないよ。乳がんの患者が回復後に豊胸手術をするくらいなんだから。とはいえ、とにかく検診が大事。女性はこまめに検診を受けた方がいいね」 <取材・文/生嶋マキ>