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『名もなき塀の中の王』監督、暴力描写にコメント「目をそらさずに撮らなければ」

2015年10月08日 16:41  リアルサウンド

リアルサウンド

(C)STARRED UP FILMS LIMITED AND CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION 2013

 10月10日(土)より公開となる『名もなき塀の中の王』で監督を務めたデヴィッド・マッケンジーのコメントが到着した。


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 『名もなき塀の中の王』は、暴力に支配された刑務所を舞台に、愛を知らない暴力青年が初めて生きる希望を見つけていくさまを鋭利なリアリズムで描いた作品。『300<スリーハンドレッド>~帝国の進撃~』や『ベルファス 71』のジャック・オコンネルが主演を務めているほか、『ダークナイト・ライジング』のベン・メンデルソーン、『プライドと偏見』のルパート・フレンド、『悪の法則』のピーター・フェルディナンド、『スノー・ホワイト』のサム・スプルエルらが出演している。


 『猟人日記』や『パーフェクト・センス』で各国の映画祭などで高い評価を得たデヴィッド・マッケンジー監督は、「セットで撮影するよりも最初から真実に近づける撮影ができた」と、実在の刑務所で撮影できたことが大きなポイントだったと語る。その結果、インチキ臭く感じてしまうというフィクションを最小限に抑え、最大限のリアリズムに登場人物の流れを融合させることができたと言う。


 「暴力を賛美するようなことや、暴力をコミック的に描くということについて嫌悪していた」と、これまでの自身のフィルモグラフィーに暴力描写が多い点についても触れ、「血なまぐさい喧嘩をする毎日は、それが感情を排出する行為になってしまう。たとえそれが現実ではなくても、暴力はそこで意味を持ち、周囲の人々に影響を与えてしまう。ただ、本当に厳しい囚人生活から目をそらさずに撮らなければと思ったんだ」と振り返った。(リアルサウンド編集部)