F1商業面のボス、バーニー・エクレストンが、今年中にもF1株式の譲渡が行われ、新たな支配株主が誕生する見込みであると発言した。
現在はCVCキャピタル・パートナーズがF1株式の最大35.5パーセントを保有、エクレストンは5.3パーセント、さらに家族信託により8.5パーセントも保有している。
今年6月、RSEベンチャーズとカタール・スポーツ・インベストメンツがCVCキャピタル・パートナーズが所有する株式を買い上げるプランを検討していると報じられた。
RSEベンチャーズのボスはNFLマイアミ・ドルフィンズのオーナーであり、カタール・スポーツ・インベストメンツはカタール投資庁の傘下にあり、サッカーのパリ・サンジェルマンFCのオーナーだ。
昨年は世界最大の富豪のひとり、ジョン・マローン率いるリバティ・グローバルとディスカバリー・コミュニケーションズがF1の株式に関心を持っていると報じられていた。
今月オーストリアで開催されたスポーツに関する国際会議キャンプ・ベッケンバウアー・グローバルサミットにおいてエクレストンは、今後のF1のオーナーシップに関して聞かれ、現在、三者が支配株式取得に関心を示しており、年内に株式譲渡が行われる見込みであると答えた。
「我々の株主は今、保有株式の一部あるいはすべてを近いうちに手放さなければならない状況にある」とエクレストン。
「そのような状況になりそうだ。多数の関心が寄せられている。今は三者だ。そのうちのどこかが近々(株式を)取得しなければむしろ驚く」
F1に新オーナーが誕生するのはいつごろになりそうかという質問に対してエクレストンは「今年」と答えた。
6月にオーナーシップ移行の報道がなされた際に、エクレストンは自らの保有株式も売却する可能性を示唆していた。しかし株式売却が行われたとしてもF1にとどまるよう求められており、現在の役割を今後も果たしていくことになりそうだと明かしていた。