トップへ

ホンダがトロロッソへのパワーユニット供給を否定。レッドブル陣営の将来は?

2015年10月06日 07:40  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

2015年日本GP フェルナンド・アロンソ(マクラーレン・ホンダ)とマックス・フェルスタッペン(トロロッソ・ルノー)
ホンダは2016年に向けてマクラーレン以外のチームからエンジン供給に関するアプローチは受けておらず、来年供給チームを増やす予定はないと明言した。最近トロロッソと契約を結ぶのではないかとのうわさが持ち上がっていたが、これが否定された形になる。

 レッドブルとトロロッソが本来の契約期間を短縮して今季末でルノーと袂を分かつことはほぼ確定的で、レッドブルは現在フェラーリのパワーユニットの供給を受けるために交渉を行っている。

 しかしフェラーリはワークスチーム以外に来年はザウバーとハースにPUを供給する見込みで、レッドブルと共にトロロッソを受け入れるとカスタマーチームは4チームとなり、負担が非常に増えることになる。

 メルセデスは来年、ワークスチーム以外にウイリアムズ、フォース・インディア、マノー・マルシャに供給。現在契約しているロータスは、ルノーに買収されることでルノーのパワーユニットに戻るものと考えられている。


 FIAは基本的にひとつのエンジンマニュファクチャラーの供給先を3チームに制限しており、こういった状況からトロロッソはホンダと契約するのではないかといううわさが持ち上がっている。しかし、ホンダF1プロジェクト新井康久総責任者はどのチームからもオファーは受けておらず、受けたとしても今の時期から来年に対応するのは難しいと発言した。

「最近この質問を何度も受けますが、今のところどこからもオファーは受けていません」と新井総責任者が述べたとSky Sportsが伝えた。

「ホンダにとっても他のパワーユニットサプライヤーにとっても他のパートナーに供給する準備をするには時期的にとても難しいと思います」
「さらにホンダにはマクラーレン・ホンダというワークスチームとしての強固な関係があるので、他のプランはありません」

 ホンダは以前からマクラーレン以外のカスタマーチームと契約するのは早くても2017年からであると述べており、最近スポークスパーソンはその状況に変化はないと認めたとMotorsport.comが報じた。

「新井が申し上げているとおり、ホンダは来年2チーム目に供給する予定はありません。状況は変わっていません」とホンダのスポークスパーソンはコメントしたという。

「ホンダはF1に復帰して以来常に、近い将来供給先を増やす可能性があると申し上げてきました。しかしすでに2015年終盤であり、こういった決定を下すには遅すぎます。そのため2016年に他のチームに供給することになるとは考えにくいです」

「新しいパワーユニットと新しいシャシーを組み合わせるにはどちらの側もそのための開発作業が必要になります」


 レッドブルはフェラーリのワークスチームが使用するものと同等のパワーユニットを求めており、それが得られなければF1から撤退すると発言している。一方で現在のところフェラーリは来年に向けてレッドブルと契約するとしても2015年のパワーユニットを供給したい考えだ。

 現在F1では1年落ちエンジンの使用ができるよう規則変更を行うことが検討されているが、レッドブルはこれに反対し新規則の成立を阻止することで、最新エンジンを手に入れようとするのではないかともいわれている。