漫画『無限の住人』が木村拓哉主演、三池崇史監督で実写映画化され、2017年に公開されることがわかった。
沙村広明による漫画『無限の住人』は、江戸時代を舞台に、不老不死の肉体を持つ主人公・万次が、少女・浅野凜の用心棒として剣客集団・逸刀流と戦う様を描いた作品。1993年から2012年まで『月刊アフタヌーン』で連載され、1997年には『第1回文化庁メディア芸術祭』マンガ部門優秀賞を受賞したほか、これまでに世界22の国と地域で翻訳されている。
万次役を演じる木村は、同作について「好きな世界観。万次を『死ねない』と考えるか、『不死身』ととるかは一線上にあると思う」とコメント。さらに万次については「今の社会では想像できないものすごい<痛み>を背負っているキャラクターなので、思いきりと、バランスの取り方をうまくやらないと、観てくださる方に納得してもらえない」と語っている。
メガホンを取る三池監督は、初めてタッグを組む木村について「昭和と平成を串刺しにするスーパースター・木村拓哉を用心棒につけた我ら映画界の逸刀流・三池組は世界最強である」とコメント。撮影は11月からスタート。追加キャストは今後発表される。
■木村拓哉のコメント
今回参加するにあたって三池崇史さんという存在が大きかったですし、映画監督が映画を撮りたいという前提で自分を欲してくれたということが一番大きかったです。映画監督に求められるというのは役者にとって最もありがたいことなので、「三池崇史監督が僕のことを要してくださった」という事実に、自分の中でなんかざわめいた、という気持ちがありました。
原作は、僕自身、好きな世界観ですし、万次を「死ねない」と考えるか、「不死身」ととるかは一線上にあるものだと思います。原作にある「死なない」ことと「死ねない」ということの向き合いについては、今回の脚本にも描かれているので、そこをどう体現するのか、監督が求めるものがどこなのか、頭でっかちにならずに現場を体感しながら演じたいと思います。
監督もプロデューサーも目線の先に海外を意識しているなと感じましたし、僕自身もヨーロッパはじめ海外の方々にも観ていただけたらと思っていますが、まずはしっかり演じることだと思っています。あとは、三池監督がアクションにしてもドラマにしても、三池監督のエンターテイメントにしてくれるので、もちろん自分の“個”はありますけど、現場では監督の求める“素材のひとつ”だと思うので、共演者、スタッフと集中して現場に臨みたいと思います。
■三池崇史監督のコメント
昭和と平成を串刺しにするスーパースター・木村拓哉を用心棒(主人公の万次)につけた我ら映画界の逸刀流・三池組は世界最強である。これはそういう映画です。
■沙村広明のコメント
原作は22年前に始まった自分の処女連載作品なので、いま読み返せば至らぬ点が山のようにありますが、映画がそれらをフォローし、かつ映画ならではの醍醐味を様々に付加していただければ幸いです。大好きな監督さんと日本最高峰の主演、才能ある様々なキャストとスタッフの力を借り、『無限の住人』に再び命が吹き込まれるのを心から楽しみにしています。