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カラダを温める食べ方で、秋の冷えを撃退!

2015年10月02日 00:02  オズモール

オズモール

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食欲の秋。とはいえ、夏ほど冷たいものを食べているわけではないのにカラダが冷える…と感じることはない? かといって、鍋料理を食べるほどはまだ寒くはないし…。そこで、秋の冷えを遠ざける食事のコツを、医学博士で健康アドバイザーの福田千晶さんに聞いた。

「朝食を炭水化物と飲み物だけ、あるいはフルーツだけですませていませんか? しっかり体温を上げるためには、肉や魚、卵や乳製品、大豆食品など、“熱”のもとになる“タンパク質”が必要です。洋食ならトーストを卵サンドに変えたり、飲み物に牛乳を加えたり、和食なら鮭やおかか入りのおにぎりにする、などの調整をしましょう」(同)

タンパク質を摂取すると、胃が大量の消化酵素を分泌して動くそう。すると体内に熱エネルギーを生み出して体温が上がるのだとか。また、タンパク質が消化されて肝臓にたどりつくと、ここでも化学反応が起きて熱が発生するそう。

「タンパク質は消化に時間がかかるので、活動のスタートである朝に多めに摂れば、体温が十分に上がった状態で1日を活動的に過ごせます」(同)

また、一度に多量の砂糖を摂ると血糖値が急上昇し、すぐに急降下するため、甘いものの食べ過ぎにも注意して。このとき、体温も急上昇するけれど、急降下してしまうので、体が冷えることになるそう。

「砂糖が分解されるとき、体内でビタミンB類が多く消費されます。なかでもビタミンB12は血液成分の1つである赤血球を作る材料なので、これが不足すると血液がドロドロに。そうすると血のめぐりが悪くなって体が冷えやすくなります」(同)

特に精製された白砂糖にはビタミンが含まれていないため、体内のビタミンを大量に奪うことに。スイーツを食べるなら、できるだけ黒砂糖やハチミツ、メープルシロップなどを使ったものを選んで。これらにはビタミンが含まれていて、体温を保つために必要なミネラルも豊富なので、白砂糖よりも体が冷えないそう。

「また、夏ほど意識して水分を摂らなくなる秋は、水分不足が原因で冷えを招くこともあります。水分補給が足りないと血液が濃くなって流れにくくなるため、熱が全身に運ばれなくなります」(同)

これを避けるには、食事のときに温かいお茶や汁物を飲んだり、運動や入浴前、飲酒後、朝起き抜けに常温の水をコップ1杯飲んだりして水分の補充を。

まだ秋なのにカラダが冷えやすい人は、まずは朝食から見直して。


福田千晶
医学博士・健康アドバイザー。慶應義塾大学医学部卒業。東京慈恵会医科大学リハビリテーション医学科勤務を経て、執筆、講演、テレビ・ラジオ番組への出演などで活躍。アルシェクリニック(大宮)外来診療も担当。ウーマンウェルネス研究会研究員。日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医。