29日、ハースF1との2016年の契約が発表されたロマン・グロージャンが、チームの将来に大きな期待を感じており、移籍は優勝しタイトルを獲得するための正しい決断であると語った。
ハースはフェラーリと技術提携を結んでおり、パワーユニットの供給を受けるだけでなく、同じメカニカルコンポーネントを使用し、フェラーリの風洞を使ってマシン開発を行っている。
「ジーン・ハースをはじめとするハースF1チームのメンバーたちが築きつつあるものは素晴らしい。僕はこのチームの一員になれてとても誇りに思う」とグロージャンは語った。
「F1の戦いは熾烈だ。成功するには何か新しいやり方を見つけ出すしかない。F1への全く新しいアプローチをとる新しいチームには新しいチャンスがある。彼らのアプローチを信じているし、彼らも僕らを信じてくれている。残り5戦、今のチームに全力を注ぐために真剣に取り組んでいく。でもハースF1チームを将来待ち受けているものをとても楽しみにしている」
「エンストンに10年所属し、スタッフも全員知っている。だから残るという決断は簡単だったけれど、僕はレースに勝ち、タイトルを取りたい。ハースへの加入はこの目標を達成するためのいいステップになると考えている」
「従来のF1チームとは違うことをやろうとしている。そこがいい。そういうアプローチは大きな成功につながる可能性があるからだ」
「F1で走っている者は、チームとしてドライバーとしてベストを尽くし、表彰台でシャンパンを飲むために戦っている。後方に沈みたくはない」
「フェラーリとのパートナーシップも気に入っている。ゆっくりと、でもいい形で物事が進んでいる。この決断にとても満足している」
「僕が見たところ、新しいチームとしての問題に見舞われることなくスムーズに活動していけるだろう。それも決断した理由のひとつだ。シーズン序盤にポイントを取ることができるといいね」
グロージャンはルノーF1のテストドライバーを経て、ルノーとその後継チームであるロータスで5シーズンにわたってF1レースドライバーを務めてきた。今のチームに別れを告げるにあたり、グロージャンはいつかまた一緒に戦える時が来るかもしれないと語っている。
「エンストンで過ごした時間は楽しかった。10年で80戦、10回の表彰台を達成した。今シーズン中にさらにいい結果を出せるかもしれない」
「僕らのスタッフは最強だ。さよならを言うのは辛い。僕はエンストンでワールドチャンピオンになることを夢見ていた。その夢が将来実現する可能性はなくなったわけじゃないよ」
グロージャンの10回の表彰台の中で2位が最高位となっている。ロータスチームはルノーへの売却が間近であり、すでに基本同意書へのサインはなされている。