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ハース移籍を前に、フェラーリは夢とグロージャン

2015年09月29日 22:50  AUTOSPORT web

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ロマン・グロージャン(ロータス)
ハースF1への移籍が噂されているロマン・グロージャンは、新生アメリカンチームを強力にバックアップするフェラーリをドライブすることが自分の“夢”だと語った。

 ロータス1年目の2012年には、当時レッドブルをドライブしていたマーク・ウエーバーから「1周目の狂人」と呼ばれるなど、荒いドライビングが目立っていたグロージャンだが、その年を境に速さと安定感を兼ね備えたドライバーへと成長を遂げ、今やトップドライバーの仲間入りを果たした。

 彼は2012年から2年間、キミ・ライコネンのチームメイトを務め、2013年には互角に渡り合うとともに、何度かライコネンを上回る成績も記録。今年はじめにはライコネンの契約延長で揺れていたフェラーリとも交渉を行っている。

 一方、彼の移籍が有力視されるハースF1は、2016年から複数年の契約でフェラーリのパワーユニットを搭載するほか、“カスタマーカー規則”の緩和も利用してサスペンションマウントやブレーキ、サスペンションアップライト、ペダルボックス、ステアリングラック、燃料電池といった多数のコンポーネントもマラネロ製を使用。チームは頑に否定しているが、フェラーリのBチームとしてみられるのは避けられない。

「エンジニアやメカニック、ドライバーら、モータースポーツで働く者にとって、フェラーリは夢なんだ」
「あの赤いカラーは、特別なものだ」とグロージャンがSky Sport Newsに語っている。

 ロータスのトラックサイドオペレーションズ・ディレクター、アラン・パーマンも、仮にグロージャンがチームを離脱することになれば、損失になると語っている。

 グロージャンはハースに加入することで、それをステップに将来のフェラーリシート獲得にも前進する。フェラーリは、テクニカルパートナーシップを結んでいるハースからグロージャンの走行データなどを取得し、2017年以降の契約をもたないライコネンとの比較を行うことも可能だとみられている。

 ハースは、本日29日にノースカロライナ州カナポリスにある本拠地で、チームオーナーのジーン・ハースとチームプリンシパルのギュンター・シュタイナーが出席するプレスカンファレンスを開催(PDT/アメリカ太平洋夏時間午前8時、日本時間30日0時)、2016年のドライバーを発表する。

 果たして、グロージャンはハース・フェラーリのドライバーに就くのか? チームメイト候補にはエステバン・グティエレスが有力視されている。