どんどん小型化する電子デバイス。それに伴い、デバイスに用いられる内部バッテリーも、
パフォーマンスはキープしつつ、さらなる小型化が求められるようになっている。
・超小型ながら、高出力の3Dマイクロバッテリーが開発中
工学博士Paul Braun氏らが所属するイリノイ大学の研究チームでは、そのような時代の流れを受けて、
マイクロサイズながらハイパワーの、特殊な3Dマイクロバッテリーの開発を進めている。
・3D、2Dフォトリソグラフィ技術を組み合わせ
このマイクロバッテリーには、
3Dホログラフィーのリソグラフィと、
2Dのフォトリソグラフィを組み合わせた技術が使われている。
独自の仕組みによって電極構造のコントロールを可能にし、さまざまなデバイスに合わせて、調整を施しやすい点が大きな特徴。
・バッテリーの薄さは、たったの10μm
マイクロバッテリーは、
薄さはたったの10マイクロメートルしかないものの、LEDを点灯させるに十分な
0.5ミリアンペアものエネルギーを生み出すことができるという。
・さまざまな分野で、小型電子デバイスに活用できる
この技術が実現されれば、マイクロサイズのさまざまなデバイスに搭載可能になる。
超小型のバッテリーでありながら、かつ
外部電源に接続する必要がない、独立したパワーソースとして活用できるわけだ。
小型デバイスの作動装置、送信回路、ワイヤレスセンサー、モニターのほか、人体内に導入する医療デバイスなどに、幅広く有効利用できるだろう。
・スマート家電や、小さいオブジェクトにも
また、スイッチや電灯、冷蔵庫といったスマート家電に導入することで、効率的なワイヤレス接続を可能にしたり、車のキーなどの小さなオブジェクトにも活用が見込める。いち早い実用化が待たれるところ。
University of Illinois 3D microbattery