中国・上海で行われている世界ツーリングカー選手権。レース1は、ホセ-マリア・ロペス(シトロエンC-エリーゼWTCC)がポール・トゥ・ウインを飾り選手権をリード。続くレース2は、イバン・ミューラー(シトロエンC-エリーゼWTCC)が勝利。レース1で43ポイントを獲得したシトロエンはマニュファクチャラーズタイトルが確定している。
前日に行われる予選は併催のGTアジアのクラッシュにより27日の朝にスケジュールが変更された。この予選で母国レースを戦うマ・キンファ(シトロエンC-エリーゼWTCC)が気を吐いたが、ロペスが0.114秒上回り2番手に留まった。
好天で迎えたレース1決勝。ロペスは好スタートを切ったが、マは痛恨のトラブルでスタートできず、3番手のニック・キャッツバーグ(ラーダ・ベスタWTCC)も出遅れ、ミューラー、セバスチャン・ローブ(シトロエンC-エリーゼWTCC)がロペスを追う展開となる。
第1コーナーで他車に追突されたトム・コロネル(シボレーRMLクルーズTC1)は、右リヤタイヤが外れコース上でストップ。セーフティカーが導入される。
リスタート後もトップをキープしたロペスは難なく逃げ切りレース1での3連勝となる今季8勝目を挙げた。2位にミュラー、3位にローブが入り、シトロエンはこのレース1でマニュファクチャラータイトルを決定している。
レース2ではスタートから激しいつば迫り合いが展開される。好スタートでトップにたったガブリエレ・タルキーニ(ホンダ・シビックWTCC)だったが、ポールのヒューゴ・バレンテ(シボレーRMLクルーズTC1)が次のコーナーで抜きかえす。さらにミュラー、ローブもトップに襲い掛かる。
バレンテはタルキーニとの接触によりサスペンションを痛めリタイアとなり、タルキーニとミュラーとのトップ争いが展開される。
9周目にミュラーはタルキーニを攻略。そのままチェッカーを受け、スロバキア戦以来となる今季5勝目を挙げた。
タルキーニは、3番手に浮上したロペスのプレッシャーを受けるも2番手を死守。最後はゴールラインで並んだ両者だったが、0.025秒差でタルキーニが2位となった。
レース後、ロペスはシトロエンのスタッフに感謝を述べた。
「まず初めにチャンピオンシップを戦ったシトロエン・レーシングチームを祝福しなければならない、ここに居るスタッフだけでなく工場にいるみんなにも感謝を言いたいね。彼らは素晴らしい仕事をしてくれ、今年もファンタスティックなマシンを用意してくれたよ」
「ミラーで見ていなかったので、マ(キンファ)は隣に居ると思っていたんだ。彼が問題があったと理解した後は、ミスなく迅速にレースをしようとしていた。マシンはファンタスティックだったし、(後続を)引き離すこともできた。イバン(ミュラー)が2番手ということも知っていたよ。コロネルのマシンがターン3に止まっていたことを見たけど、何が起こったか分からなかったし、前だけに集中していたんだ」