マクラーレンのチーフオペレーティングオフィサー、ジョナサン・ニールが、ジェンソン・バトンの去就について聞かれ、チームとしてはなんとか残留させたいと考えていると語った。
一部イギリスメディアが、バトンは今季末でのF1引退を日本GPの週末に発表する見込みだと今週報じた。シンガポールGPでバトンは、後方でのレースを強いられF1で走る喜びを感じられなくなってきていると示唆し、「自分で決断を下した。それが重要なことだ」「ホームグランプリで発表するのが一番いいけれど、まだどうなるかは分からない」と発言していたため、うわさに拍車がかかっていた。
しかし木曜に行われたFIAの記者会見では、バトンは「チームと話し合いをしているところだ。いい話し合いだ」「来年に関しては選択肢が山ほどある。それしか申し上げられない」と述べ、まだ決断は下していないと示唆した。
金曜のFIA記者会見に出席したジョナサン・ニールは、チームはバトン残留を望んでいるが、バトン本人の気持ちが重要であると語った。
「彼と話し合いを続け、彼が残ってくれるという確信を持つために、やれるだけのことをやっている。そうなることを願っている」とニール。
「ジェンソンの今後についてはかなり話し合いを重ねている。ジェンソンは素晴らしい人物であり、ワールドチャンピオンであり、我々ファミリーにおいて重要な存在だ。我々は彼との契約を有している」
「我々としては彼に残ってもらいたい。彼のことが大好きだしね。だがドライバーがチームに残りたくないと思っているなら、それを尊重するしかない」
ニールの発言を聞くとバトン自身は引退したがっているという風に受け取れるが、Sky Sports F1に対してバトンは、チームと互いの合意の上で結論を出したいと述べている。
「今年はチームにとって難しい年だ。それによって僕らの絆はより強くなったと感じる。チームとして正しい決断を下す。チームと僕とで結論を出すつもりだ。チームにとっても僕にとっても正しい決断を下す」とバトンは金曜朝にコメントしたという。
「今いい状況にある。満足いく決断ができるだろう。その決断は(チームと)共に下すつもりだ」
Sky Sports F1は両者はサラリーや契約年数などの条件についての話し合いで結論が遅れているのかもしれないとの見方を示している。
来季のバトンとの契約に関してはマクラーレン側が決定権を持つオプションを有しており、それを行使する期限は今月末であるといわれている。