全日本選手権スーパーフォーミュラのタイヤサプライヤーを務めているブリヂストンは25日、2015年でシリーズへのタイヤ供給を終了すると発表した。
ブリヂストンは、1973年にスタートした全日本F2000選手権の時代から、国内トップフォーミュラカテゴリーにタイヤサプライヤーとして参戦。78年からの全日本F2選手権、そして87年からの全日本F3000選手権とシリーズが変わっていく中でもタイヤ供給を続けていった。
全日本F3000ではダンロップやヨコハマと激しい“タイヤ戦争”を繰り広げたブリヂストンは、96年のフォーミュラ・ニッポン(現スーパーフォーミュラ)誕生時にもヨコハマとともにタイヤサプライヤーとして参戦。そして、97年からはシリーズへの独占供給を開始するなど、『日本一速い男決定戦』とも称される国内トップフォーミュラの足元をここまで40年以上支え続けてきた。
25日、シリーズにおける公式タイヤサプライヤーとしての契約を15年で終了すると発表したブリヂストンのリリースの中では、これまでのタイヤ供給について「ドライバー、チーム関係者の皆様とともに戦いながら、当社のタイヤ開発技術を向上させることができ、また当社のブランド力向上にもつなげることができました」として、ファンや関係者への感謝の思いが記されている。
またブリヂストンは、スーパーフォーミュラへのタイヤ供給は終了するものの、「今後もモビリティー社会に携わる一員として、モータースポーツ活動に情熱をもって参画していきます。また、モータースポーツファンの皆様に新たな形でモータースポーツを楽しんで頂けるよう全力を尽くして参ります」としている。
なお、スーパーフォーミュラを運営する日本レースプロモーション(JRP)から、来季のタイヤに関する発表などは現時点ではなされておらず、16年以降のタイヤサプライヤーは不明。ただし、スーパーフォーミュラでは今年、トヨタ/ホンダのエンジンメーカーテストの中でヨコハマタイヤを装着しての走行が行われていることが分かっている。
これについては、JRPの白井裕社長も「来年以降のタイヤ供給の可能性に対してテストを行っている」と認めている。正式なアナウンスはないものの、ヨコハマが次期タイヤサプライヤーの有力な候補であることは間違いなさそうだ。