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KAT-TUN中丸、ジャニーズきっての“癒し系”MCの地位を確立? 出演番組から見えたポテンシャルを検証

2015年09月25日 14:01  リアルサウンド

リアルサウンド

(C)タナカケンイチ

 9月21日放送の『天使のアングル』(NHK総合)で、KAT-TUNの中丸雄一が番組MCを務めた。同番組は不定期放送で、これまでの放送でも中丸がMCを担当。今回は春風亭小朝、博多大吉、山口もえ、重盛さと美らがゲスト出演し、決められたテーマに対する子どもたちの素直な意見やユニークな反応を紹介。大人たちが持ち得ない素直な視点に視聴者もついほっこりしてしまう、“癒し”要素の高い番組だ。


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 そんな番組のMCに中丸が適任だったという声が、放送後ネット上を中心に多く聞こえた。今回の番組での活躍を通し、KAT-TUNというグループ内で中丸が果たす役割について改めて考えてみたい。ジャニーズの動向に詳しい芸能ライター・佐藤結衣氏に話を聞いた。


「番組のゆるいかんじに中丸さんのMCがぴったり合っていました。また、中丸さんの脇を小朝師匠が締めるという、“落語家とジャニーズ”の絶妙な組み合わせは、幅広い年代の視聴者をカバーしていて、さすがNHKという感じでしたね。中丸さんは、今でこそ『シューイチ』でMCを務めるなどの活躍が増えてきていますが、もともとアイドル誌の座談会などで率先してメンバーに話を振るようなポジションです。見た目のほんわかさや少し控えめな部分が先行して、一般的にそういった仕切りキャラのイメージはなかったかもしれませんが、実はMCの素質をしっかり持っている方なんです」


 KAT-TUNの中での立ち位置としても、中丸はメンバーのまとめ役として一目置かれている面があるという。


「デビュー当時、『うたばん』(TBS系)ではSMAPの中居正広さんによく『NEWSの人だろ!』といじられていました。少しやんちゃでとがったメンバーの多いKAT-TUNというグループの中では、確かに異質な存在だったかもしれません。“不良グループに認められた生徒会長”のようなイメージとでもいいましょうか(笑)。グループ内では中丸さんが話を振り、メンバーが答えて場がおさまる流れができていて、他のメンバーからも一目置かれています」


 “従える”のではなく“促す”というかたちでKAT-TUNの中で力を発揮してきた中丸。彼の持つ独特なやわらかい雰囲気がグループ内外の活動にもたらす力も大きい。


「中丸さんって、少しおじいちゃんみたいなところがあって……アイドルアイドルしていないというか。やんちゃでも目立ちたがりでもないですし、我がそんなに強くないイメージです。“オラオラ系”が多いグループの中で、プラスマイナスになってちょうどいいんですよね。現在放送中の『KAT-TUNの世界一タメになる旅!』(TBS系)でも、怖がりキャラが定着しつつあったりして、いい味をだしてます。年を重ねてKAT-TUN全体がまるくなっていますが、その中でも特に大らかなキャラと言えるでしょう。柔軟性、やわらかさのある彼の存在感が、MCという全体の調和を図るポジションでも生かされていると思います。まさに“クッション男子”と呼びたいですね」


 本質的にMC向きな才能とオーラを持つ中丸ではあるが、今後もそのような活躍は増えていくのだろうか。


「MCポジションは正直、最近のジャニーズの中では飽和状態にあります。そんな中でも中丸さんは、V6の井ノ原快彦さんのような役割を担っていくのではないでしょうか。嵐の櫻井翔さんのようにメインで輝くMCのタイプもありますが、いい意味で中丸さんはしっかり脇役に徹することができるタイプ。その場全体を任すことができる、ジャニーズの中でも数少ない脇を固められる存在になっていくと思います。ただ、ニュースというよりは、ワイドショーや生活情報向けのMCが合っているかもしれません。少し抜けているところがチャームポイントでもありますので、一般的な感覚を共有できそうな親しみやすさのあるアイドルとして、今後さらに多くの活躍が期待できそうです」


 グループとして安定の活動を続けるKAT-TUN。各メンバーの活動にも注目が集まる中、中丸がジャニーズきっての“癒し系”MCとしてさらに活躍の場を広げる日はそう遠くないのではないだろうか。(竹上尋子)