23日、今週末のF1日本グランプリに挑むマクラーレン・ホンダのファンイベント「McLaren‐Honda F1 Fan Meeting ~Japanese GP Special~」が開かれ、ドライバーのフェルナンド・アロンソとジェンソン・バトンが集まったファンを前に鈴鹿への意気込みを語った。
今年2月のキックオフ・ミーティング以来、ひさびさに日本のファンと再会したアロンソとバトン。ホンダの新型軽スポーツカー「S660」で会場前に乗りつけるという粋な演出でさっそく会場を沸かせると、今度はパーソナルモビリティーの「UNI-CUB」に乗り換え、ファンとハイタッチを交わしながらステージに上がった。
ふたりは、イベントでファンからの質問に直接答えたり、鈴鹿を舞台にしたF1シミュレーター対決を通してファンと交流。最初はやや表情の硬かったアロンソも、チームメイトのバトンを下し、ファン代表との決勝にも勝利すると満面の笑顔をみせ、バトンに勝った瞬間は「やったぜ」とばかりに両手を上げて喜ぶなど会場を盛り上げることも忘れなかった。また、ゲーム対決の3人やプレゼントを受け取ったファンに自ら歩み寄って固く握手する姿も印象的だった。
ただ、そんなふたりも今週末の鈴鹿に話がおよぶと真剣な表情に変わり、日本のファンの期待に十分応えられていない現状を吐露。それでも、継続的なサポートを呼びかけた。
「ファンのみんなもそうだし、僕たち自身も期待通りの走りを完全にはできていないかもしれない。でも、シーズンを通して手応えを感じているし、来シーズンのクルマづくりに向けても今回の鈴鹿で大きな手応えを掴んで、この先みんなにいいレースを届けたい」とアロンソ。
「今は難しい時間を過ごしているが、こういう時だからこそ僕らにはファンの力が必要。だからサポートして欲しいし、それがあれば僕らもベストの力をみせることができる」
またバトンも、「みんなの期待に応えられていないかもしれないけど、自分たちは確実に前進しているし、必ずやファンのみんなに成長していく姿を見せたいと思っている」と述べ、「チームが負けている時にサポートするのは難しいのがファンの心情だと思う。でも、そんな時こそサポートしてくれるファンにはすごく感謝しているし、そんなみんなのサポートに応えるために自分たちもベストを尽くす」と、鈴鹿でも全力を出しきることを誓った。
アロンソとバトンのふたりは、今週末の鈴鹿でもホンダのブースに登場する予定だという。
ファンのサポートを力に変え、ふたりはチェッカーまでアクセルを踏み続ける。