マクラーレン・ホンダのジェンソン・バトンは、F1活動を続けるかどうかの決断はすでに下したと語った。バトンは第二のホームグランプリ、日本GPで今季末での引退を発表する予定であると複数のイギリスメディアが報じている。
バトンは以前から、走っていて楽しいと感じなければ引退するつもりだと述べていた。そのバトンは、シンガポールGPの週末、イギリスメディアに対して、F1で走る喜びを感じられなくなってきていると示唆した。
「走る喜びは上位争いをしているとき、何かを達成できると感じているときにしか得られない。たとえF1マシンで走っていたとしても、後方争いをするのであれば、他のカテゴリーで走った方が簡単に喜びが得られる」とバトン。
「トップ争いができるかどうかが大事なんだ。表彰台の最上段に立てる可能性があるかどうかがね。それこそがF1の喜びだ」
マクラーレン・ホンダは今年低迷し、コンストラクターズ選手権9位。しばしば予選Q1敗退を喫し、決勝リタイアも多く、バトンはここまでわずか6点、チームメイトのフェルナンド・アロンソは11点しか獲得していない。バトンが喜びを感じられる優勝争いができる状態からは程遠い。
バトンとマクラーレンとの2016年の契約はマクラーレン側が決定権を持つオプションで、最近レーシングディレクターのエリック・ブーリエは、バトンを残すつもりだと発言していた。しかしバトンが自分から引退したいと言い出した場合には、無理に契約は行使しないだろう。モチベーションが低下した状態でドライバーを走らせても仕方がないからだ。
バトンはすでに決断を下したと述べている。
「自分で決断を下した。それが重要なことだ」
「ホームグランプリで発表するのが一番いいけれど、まだどうなるかは分からない」
「日本でロン・デニス、エリック・ブーリエが参加して話し合いが行われる。本社の方でも何度も話し合いが行われることになるだろう」
バトンはF1から引退する場合、ポルシェからWECに参戦することになるのではないかと複数のイギリスメディアが報じている。マクラーレンは、バトンが去る場合には、リザーブドライバーのケビン・マグヌッセンかテストおよび開発ドライバーのストフェル・バンドーンをアロンソのチームメイトとして昇格させるものと考えられる。