世界ラリークロス選手権(World RX)は18日~20日、スペイン・バルセロナで第10戦が行われ、ポイントリーダーのペター・ソルベルグ(シトロエンDS3)が優勝した。ソルベルグの勝利は第4戦イギリス以来6戦ぶり。
ここ数戦、厳しい戦いを強いられていたソルベルグは今回もヒート3でサスペンションを壊してしまうなど苦戦。しかし、最後尾からスタートしたセミファイナル2で2位に入り、ファイナルの2列目アウト側グリッドを確保した。
一方、現在2連勝中のティミー・ハンセン(プジョー208 WRX)はポールポジションからスタートしたセミファイナル1で快勝。3戦連続でファイナルのポールポジションを獲得している。
ファイナルにはそのほか、ヨハン・クリストファーソン(フォルクスワーゲン・ポロR WRX)、ロビン・ラーソン(アウディA1)、デイビー・ジャネイ(プジョー208 WRX)、タナー・ファウスト(フォルクスワーゲン・ポロRX)が出場した。
ファイナルでは、2列目スタートのソルベルグがスタートダッシュを決め、1コーナーでトップを走るハンセンのイン側に飛び込む。1コーナー立ち上がりでサイド・バイ・サイドの状態となった両者は、マシンを軽く接触させながら2コーナーへ。ここでもイン側をキープしたソルベルグがハンセンをオーバーテイク。トップへ浮上した。
ソルベルグはその後、1周目でハンセンとのギャップを1.4秒とすると、3周目には3.2秒まで差を広げる快走をみせる。大量リードを築いたソルベルグは5周目にジョーカーラップをクリア。最終的に2番手と2.7秒差でトップチェッカーを受け、今季3勝目を挙げた。2位はオープニングラップにジョーカーラップを走行し、後方から着実に順位をあげたクリストファーソンが獲得。ポールシッターのハンセンが3位に入っている。
4ヵ月ぶりの勝利に「今回の勝利は特別なものになった」とソルベルグ。
「今日は、息子のオリバーもスウェーデンで行われたクロスカートで優勝したんだ。ファイナルの前に電話したら、パパも勝たなきゃダメだよとプレッシャーをかけられた。それが効いたみたいだね」
「あらゆるセッティングを試すため、メカニックには無理を言ってしまった。だから表彰台に上がることができて本当に最高だ」
World RX第11戦は10月2日~4日にトルコ・イスタンブールパークで開催される。