スーパーGT第6戦SUGOの予選で、GT300クラスのポールポジションを獲得したARTA CR-Z GT スーパーGT第6戦は19日、スポーツランドSUGOでノックアウト形式の予選が行われ、GT300クラスはARTA CR-Z GTがコースレコードを更新する渾身のアタックで、今季2度目のポールポジションを獲得した。
午前中に行われた練習走行から青空が広がるスポーツランドSUGO。気温25度、路面温度33度、湿度68%のコンディションでQ1はスタートした。なお、トラブルから練習走行に参加できなかったExcellence Porsche、練習走行でクラッシュがあったマッハ車検 with いらこん 86c-westの2台は、Q1に出走することができなかった。
15分間のQ1、最初のアタックではARTA CR-Z GTの小林崇志がトップタイムをマーク。これまでのコースレコードを1秒近く上回る1分19秒423を記録した。2番手にSUBARU BRZ R&D SPORTの山内英輝、3番手にSKT EXE SLSの安岡秀徒が続いている。また、ポイントリーダーのGAINER TANAX GT-Rを駆るアンドレ・クートはアタックを行わず一度ピットに戻る。ボンネットを開けての作業になったため、トラブルかと思われたがセッション中盤にコースへ復帰を果たしている。
2回目のアタックではマザーシャシーのVivaC 86 MCのステアリングを握る松井孝允が1分19秒408を記録しトップにたったが、直後に練習走行でトップタイムをマークしたTOYOTA PRIUS apr GTの嵯峨宏紀が1分19秒076の好タイムでトップの座を奪った。また、ウエイトハンデ100kgを積むGAINER TANAX GT-Rが1分20秒156で7番手につけている。
その後は、トップタイムを塗り替えるマシンは現れなかったものの、Q1進出を賭けた激しいタイム合戦が繰り広げられる。JMS LMCorsa Z4の脇坂薫一がQ1進出まであと0.008秒の14番手、15番手にはランキング2番手のB-MAX NDDP GT-Rの星野一樹が続く形となり、両者はQ1へ進出するべくアタックを繰り返したがタイムアップは叶わず。惜しくもQ1で敗退することとなった。
Q1のトップはTOYOTA PRIUSがつけ、2番手にVivaC 86、3番手にARTA CR-Zと続き、以下、シンティアム・アップル・ロータス、UPGARAGE BANDOH 86と上位5台がJAF-GTマシンという結果に。FIA-GT3マシン最上位はケーズフロンティア Direction 458の横溝直輝となっているほか、GAINER GT-Rも11番手タイムでQ2進出を果たしている。
GT500クラスのQ1とインターバルを挟み、定刻の14時15分にポールポジションを決める12分間のQ2がスタートした。ARTA CR-ZやTOYOTA PRIUS、VivaC 86がセッション開始と同時にコースインしていくが、続いてコースに入ったロータスがS字でコースオフ。グラベルに捕まってしまったため、マシン回収を行うべく赤旗が掲示された。マーシャルの助けを借りて、ロータスはコースに復帰したものの、赤旗の原因となってしまったため予選13番手が確定してしまった。
セッションは14時24分に残り時間9分30秒で再開。まずはARTA CR-Zの高木真一が1分19秒326でトップに立つと、BRZの井口卓人が1分20秒247で2番手に続いていく。その直後には、今回初めてマザーシャシーをドライブするUPGARAGE 86の佐々木孝太が2番手に浮上したが、後方からアタックしていたマネパ ランボルギーニGT3が佐々木を上回るタイムを記録している。
さらに、その後ろからはVivaC 86の土屋武士が各セクターのベストタイムを更新する走りでフィニッシュラインを目指してくる。しかし、最終セクターでタイムを失ってしまい、トップに0.082秒足りない2番手に終わる。すると、ARTA CR-Zの高木が自身のベストタイムを更新。1分18秒台目前の1分19秒107を叩きだした。
その後も高木のタイムを上回るマシンは現れず、ARTA CR-Zが第4戦富士以来となる今季2度目のポールポジションを獲得した。2番手にVivaC 86が続き、3番手にTOYOTA PRIUS、4番手にUPGARAGE 86と上位4台をJAF-GTマシン、マザーシャシーが占める形となった。FIA-GT3マシン最上位の5番手にはマネパ ランボルギーニGT3となったほか、ポイントリーダーのGAINER GT-Rは8番手で予選を終えている。
コース特性とマシンがマッチしているJAF-GTマシン、マザーシャシーが速さをみせる結果となった今回の予選。明日の決勝では、同じ特性を持つライバルやストレートスピードに勝るFIA-GT3マシンに対し、どういった戦略で挑むのかが鍵となる。また、ポイントリーダーのGAINER GT-Rが8番手につけたことで、チャンピオンを争うライバル勢は厳しい戦いを強いられることとなりそうだ。
20日の決勝日は、9時から30分間のフリー走行が行われた後、14時から81周の決勝レースが行われる。