2015年F1第13戦シンガポールGPは18日、マリーナ・ベイ・ストリート・サーキットで金曜フリー走行1回目が行われ、メルセデスAMGのニコ・ロズベルグがトップタイムをマークした。
ヨーロッパを後にしたF1サーカスはシーズン終盤前のアジアラウンドに突入。第13戦シンガポールGPは市街地コースのマリーナ・ベイを舞台に幻想的なナイトレースとして開催される。
現地時間18時(日本時間19時)から行われたFP1開始時の天候は曇りで気温は29度、路面温度は35度というドライコンディション。タイヤサプライヤーのピレリは市街地サーキットのマリーナ・ベイに昨年と同じソフトとスーパーソフトという柔らかいコンパウンドを持ち込んだ。
今回のシンガポールでは、マノー・マルシャがロベルト・メリに代えてアメリカ人ドライバーのアレクサンダー・ロッシを起用。彼はシンガポール以降も日本、アメリカ、メキシコ、そしてブラジルでもマルシャMR03Bをドライブすることになっている。
18時ちょうどにFP1がスタートすると、まずはメルセデスを駆るロズベルグがセッションのリードを奪う。前戦イタリアのエンジンブローでタイトル争いのライバル、ルイス・ハミルトンにリードを広げられてしまったロズベルグは序盤から積極的に周回を重ねてチームメイトに先行。いち早く1分50秒を切り、最初の30分をトップで終える。
一方、序盤は3番手とスロースタートを切ったハミルトンは、セッション中盤のセカンドランで1分48秒台のタイムをマークするも、直前にベストタイムを塗り替えたロズベルグに約コンマ3秒届かず2番手止まり。続く3番手はフェラーリ2台と、レッドブルのダニエル・リカルドが奪い合う展開で推移した。
フェラーリのセバスチャン・ベッテルとキミ・ライコネンは前半こそメルセデス勢から1.5秒以上の遅れをとっていたが、セッション折り返しのタイミングで約コンマ4秒差まで迫ると、終盤はリカルドに3番手を奪われるものの、最終的にはベッテルが4番手、キミ・ライコネンもトップから約コンマ7秒差の5番手と上位グループを形成した。
リカルドが3番手と好調なスタートを切ったレッドブルは、もう一台を駆るダニール・クビアトのRB11に燃料システムのトラブルが発生し、わずか8周しか走れず。また、弱点のダウンフォース不足から苦戦が予想されていたウイリアムズもバルテリ・ボッタスが6番手につけたものの、トップからは約1.3秒遅れとその差は大きく、チームメイトのフェリペ・マッサに至っては、途中でシート調整に追われるなどし、17番手と大きく出遅れる結果となった。
結局、FP1は終盤に1分47秒台に入れたロズベルグがトップのまま、最後はロッシの赤旗クラッシュにより終了。ボッタス以下のトップ10にはトロロッソの2台とフォース・インディアのニコ・ヒュルケンベルグ、そして終盤ギヤボックスにトラブルの兆候が発覚したロータスのパストール・マルドナドが入った。
今回のシンガポールで久々のポイントを狙うマクラーレン・ホンダは、フェルナンド・アロンソが11番手と期待通りの好スタートに成功。一時は6番手につけるなど走り始めから順調に周回を重ねたアロンソはトータル21周を走り、10番手のロータスにコンマ1秒差のタイムをマークした。
チームメイトのジェンソン・バトンはアロンソから約コンマ3秒差の15番手となっている。