F1商業面のボス、バーニー・エクレストンが、3週連続開催を含む2016年F1カレンダー修正案を提示した。これに対しドライバーから行き過ぎであると反対の声が出ている。
FIAは7月、史上最多21戦からなる2016年F1暫定カレンダーを発表した。これに関してシンガポールGP主催者から、集客の面で懸念があるとしてマレーシアとの2週連続開催は避けたいとの声が上がっていた。また、サマーブレイクが例年より短いとしてチーム側が変更を求めている。
こういった意見を反映するため、エクレストンは新たな案を提示した。ベルギーを1週間ずらして9月4日開催とし、イタリアはその翌週に開催。これによって暫定カレンダーでは3週間のインターバルが例年どおり4週間となる。そしてイタリアから2週間あけてシンガポール、日本、マレーシアを9月25日、10月2日、10月9日と3週連続で開催するという案だ。
当初はマレーシアを9月末の開催から最終戦のひとつ前の11月に移動することが検討されており、これによって最終戦アブダビは12月の開催になる可能性もあると考えられていた。しかしエクレストンは3週連続開催を入れることで予定どおり11月末でシーズンを終了させようとしている。
この新提案に対し、チームの負担は相当なものになるという反発が出ているほか、ロジスティクスの面でも問題が指摘されている。シンガポールとマレーシアは隣り合っているにもかかわらず、この間に日本が入るのは効率的ではないと考えられる。
ジェンソン・バトンは、3週連続開催に関しても、隣接するシンガポールとマレーシアの間に日本戦を入れることに関しても、異義を唱えている。
「ドライバーは問題ないけれど、チームはかなり苦労することになる」とバトン。
「チームスタッフは自宅を離れている時間が長い。家族も苦労するし、家族の関係にも問題が生じる」
「移動が続くと、荷物をまとめて荷ほどきしての繰り返しとなり、かなり大変だ。3週連続開催というのは僕としては行き過ぎだと思う」
「シンガポールとマレーシアが連続開催なら、300kmほどの距離だから移動が楽だ。シンガポールのレースが盛り上がれば、マレーシアにも観客が集まる。うまく行くはずだよ」