グローバル・ラリークロス(GRC)は12日~13日、ロサンゼルスで第8戦、第9戦が行われ、スコット・スピード(フォルクスワーゲン・ビートル)が2連勝を達成した。また、ポイントリーダーのケン・ブロック(フォード・フィエスタST)がファイナル進出を逃すなど下位に沈んだため、スピードはドライバーズランキングでブロックまで8点差に迫っている。
12日の第8戦は波乱の展開となった。ヒートBに出場したブロックが接触により完走を果たせず、続いて行われたセミファイナルではドライブシャフトが破損しリタイア。最後のチャンスである敗者復活戦でも5位に終わり、今季初めてファイナルへの進出を逃してしまった。
ポイントリーダー不在のなか行われたファイナルでは、セミファイナルAを制したスピードとセミファイナルBで優勝したパトリック・サンデル(フォード・フィエスタST)、セミファイナルBで2位のタナー・ファウスト(フォルクスワーゲン・ビートル)によるトップ争いが繰り広げられたが、ポールシッターのスピードが2番手ファウストを抑えきり、今季初優勝を飾った。また、2位にファウストが入り、フォルクスワーゲンはグローバル・ラリークロスでは初めてのワンツーフィニッシュを達成した。
「本当にテクニカルでタフなコースだった。それでも、今のところ僕のお気に入りのコースだよ」とスピード。
「間違いなく、今日のレースは思い描いた通りの展開だった。こんなことは滅多に起きないから、数少ないチャンスを掴むことができて嬉しいよ」
翌13日に行われた第9戦でもスピードは練習走行から速さをみせ、ポールポジションを獲得。ファイナルでも勢いそのままに走りきり、2番手以下を1.1秒以上引き離して2勝目を挙げた。
レース後、スピードは「本当に最高の気分だよ」と喜びをあらわにしている。
「新しいパーツがうまく機能してくれた。マシンは速くて信頼性も高かったね。チャンピオンシップでも上位に食い込むことができた。本当に嬉しいし、このマシンをドライブすることができて幸運だったよ」
一方、前日ファイナル進出を逃したブロックは順調に走行を重ね、セミファイナルで2位を獲得。ファイナルでも2番手争いを展開する活躍をみせたものの、レース終盤にサイド・バイ・サイドのバトルを演じた際、ホイール同士が接触しプロペラシャフトが破損。最終的に周回遅れの9位に終わっている。
GRC第10戦・第11戦は10月3日~4日にバルバドスで開催される。