シンガポールが深刻な大気汚染に見舞われているなか、グランプリ開催を前にマクラーレン・ホンダのジェンソン・バトンは、健康面での懸念を表している。
近隣のインドネシアで農法の一環として森が焼かれるため、大量の煙がシンガポールに流れ込み、視界不良や健康被害などを引き起こす、“ヘイズ(煙害)”が問題となっている。
この数日、大気の状態は深刻で、大気汚染の度合いを示す指数PSIは“不健康”のレベルにあり、時々“非常に不健康”なレベルに入る状況だ。視界が悪化しているため、フライトの時間変更やキャンセルも相次いでいる。
先週末には多数のスポーツイベントが中止されているため、F1開催に関してもスケジュールが変更されるのではないかという推測が生まれているが、オーガナイザーは火曜、今のところF1レースウイークエンドに関しては一切変更する予定はないという趣旨の声明を発表した。
現地入りしたバトンは、視界はそれほど悪くなく、ヘイズが安全面で問題を引き起こすことはないと考えているものの、ドライバーの健康面に悪影響があるのではないかと懸念を抱いている。
「街を歩いていてもかなり辛かった。煙の臭いがするんだ」とバトンは水曜、ロイターに対して話している。
「(サーキットを)走行しているときには、運動量が多くて大きく息を吸い込まなければならない。大問題だよ。少し改善されるといいんだけど。健康に影響があるという記事を読んだ」
「妻は今マスクを買いに行っている。彼女はいつもマスクをつけているんだけどね。日本人だから飛行機の中でもいつもつけているんだ……」
「でもヘルメットの上からマスクをつけられるとも思えないし、少し心配だね」