第3世代のGP3カー、2015年のF1安全基準にも合致

GP3シリーズが、2016年シーズンから導入する新しいシャシーとエンジンを公開している。

　2010年の開始以来、GP3はコストを抑えるためにサイドポッドやノーズ、エンジンカバーなどさまざまな部分の改訂を行いながら、ダラーラの『GP3-10』シャシーを長年にわたって使用してきた。

　しかし、来シーズンからは2015年のF1安全基準に沿って製作された新シャシー『GP3-16』を導入。これまでより背の高いドライバーを収めることが可能になったほか、コース上でのオーバーテイクも容易になるという。

　GP3のテクニカルディレクター、ディディエ・ペリンは空力の変更がショーと安全の改善に役立つとともに、運営コストを抑えることができると語っている。

「このマシンは、フロントおよびリヤの衝撃に関して2015年のF1規則に合致している。ノーズが非常に長く低いのがその理由だ」とペリン。
「シャシーは完全新設計で、以前よりも10センチ背の高いドライバーを収めることができるよう設計された」
「シート下にはより多くの発泡剤を設けられる。ドライバー保護の改善という点で、さらなるステップになるということだ」

「また、オーバーテイクを容易にするためにもマシンを設計した」
「これは主な基準のひとつであり、ショーにとって重要だ」

　初代はルノースポール、第2世代がAER製だったエンジンは、今回の『GP3-16』からメカロームの製造に変わった。
「コストをできるだけ低くしておくことが重要だ。したがって、我々としては優れた信頼性と運営コストを手にしていると思っている」とペリン。
「ラップタイムの改善が新しいパッケージの狙いではなかったので、エンジンは400bhpのままだ」

　エステバン・オコンは、前のモデルに比べて2016年型シャシーにはより多くのダウンフォースがあるとコメントしている。
「全く違う。すべてが変わっているよ」とオコン。
「フロントウイングは大きくなっているようだし、以前より非常に多くのダウンフォースがある」

　マシンは、すでにマニ-クールとバルセロナで5日間にわたるテストを実施しており、チームには2016年の始めにデリバリーされることになっている。