マノー・マルシャF1チームは、アレクサンダー・ロッシと残り5戦に関するレース契約を交わし、今週末のシンガポールGPから起用することを発表した。
今シーズン、GP2に参戦する23歳のロッシは、これまでレギュラードライバーを務めてきたロベルト・メリに代わって今週末のシンガポールで念願のF1レースデビューを飾るとともに、日本、アメリカ、メキシコ、そしてブラジルでもマルシャMR03Bをドライブする。
ロッシは、マルシャ時代の昨年もリザーブドライバーとして加入し、一旦はベルギーGPでマックス・チルトンに代わってグランプリデビューを果たす予定だったが実現には至らず。ようやく手にしたデビューレースは、2007年のヨーロッパGPに出走したスコット・スピード(トロロッソ)以来、実に8年ぶりのアメリカ人ドライバーのF1出走にもなる。
「マノーのためにレースができるとともに、彼らの継続的な信頼にとても感謝している」とロッシ。
「かなり前から、この機会への準備はできていた」
「チームと私の間には2014年からすでに強い関係があることを知っているが、ここでは少しやり残した事があったんだ」
チームプリンシパルのジョン・ブースはロッシとの契約を歓迎する一方で、メリへの同情ものぞかせた。
「アレクサンダーと契約することは、若いドライバーにその才能を示す機会を与えるという、我々の誇り高い記録の継続だ」
「彼が素晴らしい仕事をすると信じており、今週末にシンガポールで初めてF1レースを戦う姿を楽しみにしている」
「ロベルトは明らかに失望しているが、チームの長期的な利益のための決定であることを理解してくれている。彼のプロフェッショナリズムに感謝したい」
「2016年のドライバーラインナップに関しては何も決定しておらず、引き続き残りのシーズンも選択肢を評価し続けるつもりだ」
なおメリは、ロシアとアブダビでレースシートに復帰する予定で、欠場する5戦もファビオ・ライマーとともにリザーブドライバーを務める。