『生誕100年 写真家・濱谷浩―もし写真に言葉があるとしたら』展が、9月19日から東京・用賀の世田谷美術館で開催される。
濱谷浩は、1915年に東京・下谷で生まれた写真家。15歳から写真を撮り始め、1956年に雪国の風土と人を撮影した初の写真集『雪国』を刊行した。また1960年には、アジア人で初めて国際的な写真家集団「マグナム・フォト」の寄稿写真家となった。
同展は濱谷の生誕100年、戦後70年を記念して開催される展覧会。濱谷の活動前半期にあたる1930年代から1960年代の代表作を中心に、全200点のモノクローム作品と自筆の日記などの資料類をあわせて紹介する。展示作品は、1930年代の東京を写した初期作品や、豪雪地帯に暮らす人々の営みを捉えたシリーズ、1960年代の安保闘争を取材した『怒りと悲しみの記録』、室生犀星、會津八一をはじめとする昭和の作家や美術家のポートレートを含む全5章で構成される。
なお10月10日には、同展の監修を務める多田亞生が濱谷の人物像について語る記念講演会も開催される。