今週末のシンガポールGPを前に、現地で深刻なスモッグ問題が発生している。健康被害の懸念から地元のスポーツイベントが多数中止されており、グランプリのオーガナイザーは、F1のために関係省庁と連携して事態を注視していくと述べている。
今の時期、隣接するインドネシアで農法の一環として森が焼かれるため、大量の煙がシンガポールに流れ込み、視界不良や健康被害などの害を引き起こすことが長年問題となっている。スモッグにより現在、大気質の健康面の危険レベルは中・低レベルとなっている。
BBCによると、シンガポールGPのスポークスパーソンは、スモッグが視界、健康、運営上の問題を引き起こす可能性について注視していると述べたということだ。オーガナイザーは関係省庁と連携し、共同でレースに関する決定を下していくという。
「緊急時対応策において、起こり得る多数の問題がカバーされており、スモッグの可能性はそのひとつにすぎません」とスポークスパーソンはコメントし、現段階ではグランプリに大きな影響を及ぼすような状況ではないと示唆した。
環境庁は、今週も引き続き大気の状態は健康面で有害なレベルにとどまる見込みだと述べている。
最も懸念されているのは視界の問題だ。2013年インドGPではスモッグでメディカルヘリが飛べない状態となり、セッションが20分遅れでスタート、短縮されて行われた。
また、2013年の中国GPでは深刻な大気汚染の影響か、ルイス・ハミルトンが体調不良を訴えて木曜の予定をキャンセルしている。
シンガポールGPはナイトレースとして開催されており、金曜の最初のプラクティスと土曜のFP3は18時から、日曜の決勝は20時から照明の下で行われる。