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スーパーフォーミュラ:中嶋一貴が石浦宏明との接近戦を制して今季初勝利。可夢偉は3位

2015年09月13日 17:51  AUTOSPORT web

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今季初勝利を挙げた中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM’S)
全日本選手権スーパーフォーミュラ第5戦オートポリスは13日、54周の決勝レースが行われ、ランキングリーダーの石浦宏明(P.MU/cerumo・INGING)との接近戦を制した中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM’S)が今季初勝利を挙げた。

 決勝日も青空の覗く天候となったオートポリス。気温20度、路面温度27度というコンディションで、15時からレース開始となった。スタートでは、3番グリッドの一貴が好スタートを決めてホールショット。2番手には順位キープで小林可夢偉(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)が続き、ポールシッターの石浦は3番手で1コーナーを抜けていった。

 一方、4番手スタートのアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM’S)は、1周を終えて4番手をキープするが、反則スタートにがあったとしてドライブスルーペナルティを受けることに。これにより、最後尾まで順位を落とすこととなる。

 一貴と可夢偉はともに1分30秒台後半~31秒台前半のタイムを刻み、1秒前後の僅差で走行。3番手の石浦は可夢偉の2秒~3秒弱ほど後方を走行するも、上位2台とは遜色ないタイムで続いていく。4番手からは平川亮(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)、11番グリッドから順位を上げたジョアオ-パオロ・デ・オリベイラ(LENOVO TEAM IMPUL)、そして予選10番手の山本尚貴(TEAM無限)と続いていく。

 6周目を終えたあたりからピットへ入り始めるマシンも現れるが、上位はそのままレースを続行。上位3台は4秒ほどの差をキープしながら、4番手以下を徐々に引き離していった。そんなトップ3で先手を打ったのは、前日「なくすものはないので思い切って色々とやってみる」と話していた可夢偉。29周を終えたところでピットへ向かい、4輪ともにタイヤを交換。給油時間は長めとなり、20秒の作業でピットアウト、ペナルティで順位を落としていたロッテラーの後方(暫定12番手)でコースへと復帰していった。

 その後、山本やオリベイラ、平川もピットインしていき、未ピットのロッテラーの後方には可夢偉、平川、山本、オリベイラと続いていく形に。一方、一貴と石浦は引き続き4秒ほどの間隔でトップ2を占めていくが、タイムは徐々に1分31秒台後半~32秒台前半まで落ちてくる。そのため、先手を打ったマシンはここでタイムを上げていきたいところだったが、ロッテラーが1分32秒前後のタイムで走行をしているため、追い上げ切ることができない状況となった。

 その後、45周目を終えたところで、後続を20秒以上引き離してトップ2をキープしていた一貴と石浦が同時にピットイン。一貴はタイヤ無交換でピットを離れた一方、石浦は“フロント2輪交換”を実施。ピットで順位の変動はなかったものの、その後の勝負に注目が集まった。

 ピットアウト直後は4秒ほどあったふたりの差だが、1分32秒台の一貴に対し、石浦が1分31秒台のタイムで迫り、残り2周の時点でコンマ7秒差と僅差まで詰め寄る。ただ、そこから一貴もペースアップを果たして追撃を許さず。一貴がトップを守り切ってトップチェッカー。今季初勝利を挙げた。石浦はコンマ9秒届かずの2位。連勝はならなかったが、ランキング首位は守っている。

 先手を打った可夢偉は、最終的に8秒差の3位に。今季2度目の表彰台となった。4位には平川、5位にオリベイラが続き、ピットストップを最後まで引っ張ったジェームス・ロシター(KONDO RACING)が6位。そして山本がホンダ陣営最上位となる7位を獲得している。