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WTCCもてぎ:ミケリス殊勲! ロペスを抑えホンダに地元ポールポジションをプレゼント

2015年09月12日 17:31  AUTOSPORT web

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ホンダに地元戦のポールポジションをもたらしたノルベルト・ミケリスのシビックWTCC
WTCC世界ツーリングカー選手権の日本ラウンドは12日、ツインリンクもてぎでノックアウト形式の予選が行われ、ノルベルト・ミケリス(ホンダ・シビックWTCC)がポールポジションを獲得した。

Q1:
 金曜のテスト走行から合計1時間半という走行時間を経て迎えた初開催となるWTCCもてぎラウンドの予選。ノックアウト形式であるため、まずはQ1突破を目指さなければならない。かなり陽が傾いた15時30分からのQ1では、序盤からモニター越しでも分かる程の激しいスキール音や底打ちの音をさせながらのアタックが展開されていった。

 多くのマシンがピットインを繰り返しながら、20分をフルに使いアタックを展開していくQ1となったが、これまですべてのセッションでトップタイムをマークしていたガブリエレ・タルキーニのシビックが、まずは1分56秒台というタイムでトップに浮上する。

 しかしそのタルキーニのタイムをブレイクしてきたのは、やはりシトロエン勢。王者ホセ-マリア・ロペス、そしてマ・キンファのふたりが1分55秒台に突入し、ロペスが首位でQ1を突破した。タルキーニは3番手につけたが、セバスチャン・ロウブが4番手、メディ・ベナーニが5番手とシトロエン勢が一気に上位につけている。

 Q1脱落となってしまったのは、シボレー勢が4台、そしてロブ・ハフのラーダ・ベスタTC1という結果に。もてぎで豊富な経験をもつトム・コロネルもQ1脱落という結果となってしまい、ピットでは悔しさを滲ませた。

Q2:
 5分間のインターバルを経てスタートしたQ2。タイヤの本数やコンディションに関わるのか、各車アタックのタイミングはバラバラ。一度アタックに出ていったロペスもアタックを止めピットに戻り、タイヤ交換を行うなど慌ただしい展開となった。

 このQ2ではシトロエン勢がさらに牙をむくが、最後の最後でトップタイムをマークしてきたのはこれまで上位につけ続けていたホンダ陣営の一翼、ハンガリーの英雄ノルベルト・ミケリス。チェッカー周でマ・キンファのタイムを上回ってみせた。

 一方、他のホンダ勢は異なるQ2へのアプローチをみせた。タルキーニはQ3進出を狙うも、超僅差のQ2の中で惜しくもQ3進出はならず6番手という結果に。一方、モンテイロは今回エンジン交換を行っていることもあり、リバースグリッドとなるレース2の予選上位を狙い8番手という結果となった。最終的にQ3にはミケリスの他はすべてシトロエンが進出している。

Q3:
 レース1の上位5グリッドを決することになるQ3。1台ずつアタックが展開されていくが、2番手でアタックしたロペスのタイムをセバスチャン・ロウブ、マ・キンファとも上回れず。最後のアタッカーとなるミケリスの走りが注目を集めることになった。

 ホンダの新井康久F1プロジェクト総責任者をはじめ、ホンダのモータースポーツ首脳陣も見つめる中で、ミケリスはセクターごとにロペスとベストを入れ替えるようなアタックを展開する。チェッカーまでまったくどちらがポールか分からないようなアタックとなったが、ミケリスが0.080秒差という超僅差でポールを獲得! ホンダに今季初のレース1のポールをもたらした。

 2番手以下はロペス、ロウブ、ベナーニ、マ・キンファとシトロエン勢が占めることに。明日のレース1ではミケリスが地元からの大きな期待を担い戦うことになりそうだ。