元F1ドライバーで現在WECで活躍しているマーク・ウエーバーが、今のF1にはモータースポーツ最高峰にふさわしくないドライバーが何人かいると発言、例としてパストール・マルドナドの名前を挙げた。
ベネズエラの石油会社PDVSAからの支援を受けてロータスで走るマルドナドは、F1で1勝を挙げた経験はあるものの、クラッシュやミスが非常に多い。今季12戦の中で、チームメイトのロマン・グロージャンは3位表彰台を達成して38点を獲得しているが、マルドナドは7位が最高位で合計12点の得点にとどまっている。
ウエーバーは、今のF1では資金の力でシートを得て、F1に必要なハングリーさや才能を備えていないドライバーが何人か存在すると嘆いている。
「上位のドライバーに才能があるのは分かっている。でも何人か資金でF1のシートを得たドライバーたちもいる」とウエーバーはSkyのインタビューにおいて語った。
「金で走るドライバーたちは昔からF1にいた。でも僕がデビューした02年や、2010年、あるいは90年代中盤を振り返ると、(ジュニアカテゴリーで)走っているドライバーたちが政府の支援ではなく自分のリザルトによってF1に昇格できるチャンスが今よりもあった」
ウエーバーはF1にふさわしくないドライバーとしてマルドナドを挙げ、「パストールは一例に過ぎない。何人かF1にいるべきでないドライバーがいる」と語った。
「彼らはもっと活気を持って、プロフェッショナルにF1に取り組み、F1にいる目的をもっとしっかり自覚すべきだ」
「もっとハングリーであるべきだ。全力を注ぎ、集中して戦う、プロフェッショナルでハングリーな、トップレベルの力を持ったドライバーが見たい」
マルドナドは、ロータスと来季契約を結んでいるが、チームはルノーに買収されることがほぼ決まっているといわれており、それが現実になった場合、現在のドライバー契約を尊重されるかどうかは明らかではない。
フランス出身のロマン・グロージャンは引き続き起用される可能性が高いと考えられているものの、マルドナドに関してはより不透明だ。
しかしマルドナドはチームがルノーワークスになったとしても、自分が残ることが望まれると考えている。
「来シーズン末までの契約がある。ルノーが来る、来ないにかかわらず、何も問題はないはずだ」とマルドナド。
「ルノーが来るのは歓迎だよ。チームにとって最善のことだと思うので、僕もそれを望んでいる」
「彼らが僕に残ってほしくないと言うのなら、仕方ない。それが人生だ。でも僕は、それとは逆の話を聞いている」
「彼らは僕と引き続き一緒にやっていくことを望んでいる。今僕が聞いているのは、そういう話だ」
「今後数週間を見ていこう。今は、彼らのプラン、さらにルノーが来るのかどうかについても100パーセント確信しているわけではないからね」