飲料大手のダイドードリンコは9月9日、職場内の自販機に社長の声を搭載し、社員が飲料を購入した際に「ありがとう」「お疲れさま」などのメッセージが流れるサービスを始めたと発表した。
8月6日からは京都に本社を置くMKタクシーの5か所の営業所へ、すでに6台が導入済み。自販機本体には身だしなみを確認するための鏡とともに、社長の顔写真やメッセージも設置されている。
「社畜仕様の自販機やばい」「夜中に壊されるぞ」
MKタクシーに導入された自販機には、青木信明社長の声で4パターンの音声を入力。金銭投入時には「はい。身だしなみを整えて笑顔を作って」、商品選択ボタンを押すと「お疲れさん」という言葉がかかる。商品を取り出す際には、
「いつも頑張ってくれてありがとう」
「今日も無事故で安全運転してや」
といったメッセージが流れる。ダイドードリンコは「(導入企業にとって)さらにより良いコミュニケーションの実現に向けた一助になるものと期待しております」という。
疲れた社員をねぎらう気持ちが本当にあるのなら、人気タレントや声優を起用した方がよいはずだが、社長の声をありがたいと感じる人がいるのだろうか。ネットでは予想どおり「社畜仕様の自販機やばい」などと冷ややかな反応があがっている。
「一息入れにデスク離れてるのに社長の声で追い打ちかけてくる意味が分かりません」
「つまり会社に金を払わなければ労いの言葉すらかけてくれないってことじゃん」
「うるせーよ!給料あげろ!と、従業員は思ってるに違いない」
社長の声が流れることで「(自販機の)売上げが下がりそう」との声や、「やめろwww夜中に壊されるぞ」と仕事のフラストレーションのはけ口にされるとの声もあがった。
「給料1ヶ月分」の当たりつきを期待する人も
社員の士気を考えるなら「声は要らないからフリードリンクにしてあげてよ」という声がある一方で、大企業の社員からは、
「社長の声ってビデオメッセージでくらいしか聞いたことない…。もちろん生社長を見たこともない…」
との声も。社員との距離が遠い会社では、社長の存在感を高めるのに役に立つ場合があるのかもしれない。
またダイドードリンコの自販機には当たりつきの機能がついているものも少なくないことから、「社長の声で『当たりました』→給料1ヶ月分出るというのならヒット間違いなしだろう」との皮肉も出ていた。
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