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原発付近の「見に行けない」展覧会、ワタリウムでサテライト展示

2015年09月10日 12:40  CINRA.NET

CINRA.NET

『Don't Follow the Wind』イメージビジュアル
『Don't Follow the Wind - Non-Visitor Center展』が、9月19日から東京・神宮前のワタリウム美術館で開催される。

同展は、今年3月11日から福島・東京電力福島第一原子力発電所付近の帰還困難区域で開催されている展覧会『Don't Follow the Wind』のサテライト展示。Chim↑Pomが発案した『Don't Follow the Wind』では国内外12組のアーティストが作品展示を行っているが、会場は高い放射線量によって立ち入りが制限されているため、帰還困難区域の指定が解除されるまで観覧できない。

『Don't Follow the Wind - Non-Visitor Center展』では、『Don't Follow the Wind』にまつわるアーカイブ、資料、参加作家が制作した関連作品や過去の代表作を紹介。さらに、福島の帰還困難区域と東京、海外の2都市を同時刻に繋いで行われた参加作家による対談を捉えた映像がインスタレーション形式で展示される。映像の監督は園子温が務めている。

参加作家は、アイ・ウェイウェイ、Chim↑Pom、グランギニョル未来、ニコラス・ハーシュ&ホルヘ・オテロ=パイロス、小泉明郎、エヴァ&フランコ・マッテス、宮永愛子、アーメット・ユーグ、トレヴァー・パグレン、タリン・サイモン、竹川宣彰、竹内公太の12組とドキュメント映像を制作した園子温。ロゴデザインは宇川直宏が手掛けている。

会期中は参加作家らが出演する関連イベントを開催。また、展覧会の開催にあわせてChim↑Pomと椹木野衣が編集を手掛けた『Don't Follow the Wind』の公式カタログも刊行される。なお同展は、会期終了後に形態や内容を一部変更しながら海外の美術館やアートセンターなどを巡回する予定だ。